視覚に障害のある私たちにとって、職場のICT環境のアクセシビリティは、仕事ができるかどうかにも関わるとても重要な要素です。十分なアクセシビリティが確保されていない環境は、見えない・見えにくい私たちにとっては、仕事を行う上での障害となり、極端に業務効率が落ちたり、仕事が出来なかったりすることで、十分に能力が発揮できない要因となります。

このページでは、視覚障害者を雇用している企業や団体、官公庁などのICT部門の方やICT機器やソフトウェア、システムの開発に携わっておられるエンジニアの方に、知っていただきたい情報、考慮していただきたい内容などを情報発信しています。

視覚障害者が就労できるICT環境を整えるための合理的配慮とは?

改正障害者雇用促進法では、障害のある人とそうでない人の機会や待遇を平等に確保し、支障となっている事情を改善、調整するための措置、すなわち「合理的配慮」を、事業主に義務付けています。また、厚生労働省では、この事業主が講ずべき「合理的配慮」について、「合理的配慮指針」を定めています。

厚生労働省 「合理的配慮指針」(外部サイト)

視覚障害者にとって、職場のICT環境や業務で使用する業務システムのアクセシビリティが十分確保されているかどうかは、とても重要なことです。例えば、スクリーンリーダーを使って音声で使えない業務システムは、結果として視覚障害者がその業務を行えないことにつながります。こうした状況を改善するために適切に対応することは、事業主が講ずべき「合理的配慮」のひとつと考えることができます。

近年のICT技術の進展は、視覚障害者を取り巻く環境を大きく変化させました。こうした状況を踏まえて、タートルICTサポートプロジェクトでは、就労におけるICTに関わる合理的配慮の事例をとりまとめて公開しています。

視覚障害者の就労におけるICT関連合理的配慮事例集

視覚障害者の雇用のためのICT環境整備に関する助成制度・支援制度

視覚障害者の雇用のために、ICT機器や環境を整えるためのさまざまな助成制度や支援制度があります。

(1) 助成金・貸し出し制度

拡大読書器などの支援機器やスクリーンリーダー、画面拡大ソフト、OCRソフト等を職場で導入する場合には、雇用主に対する助成金制度や貸し出し制度があります。これらの制度については、下記のページを参照してください。

(2) 障害者雇用に関する相談・援助等

独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構が全国各地に設置している障害者職業センターでは、障碍者雇用に関する制度や職業訓練についての相談を受け付けている他、ジョブコーチ(職場適応援助者)を派遣してもらうことも可能です。職場のICT環境が、スクリーンリーダーでうまく使えない等、支援が必要な場合は、地域の障害者職業センターに相談してみるとよいでしょう。

地域障害者職業センター ‐高齢・障害・求職者雇用支援機構(外部サイト)

また、関連情報が、下記の視覚障害リハビリテーション協会のサイトにも掲載されていますので参照して下さい。

視覚障害者を雇用する企業の皆様 ―視覚障害リハビリテーション協会 (外部リンク)

ICT機器やソフトウェアなどのアクセシビリティについて

ICT機器やソフトウェア、Webサイトなどの開発に際しては、障害があっても利用できるよう、開発段階からアクセシビリティを考慮して開発を進めることが望まれます。これらのアクセシビリティに関する情報が、総務省の下記のホームページに掲載されているので参考にしてください。

総務省 情報アクセシビリティの確保(外部サイト)

また、Webサイトのアクセシビリティに関しては、下記のWebアクセシビリティ基盤委員会のサイトに情報が掲載されていますので、こちらも参考にしてください。

Webアクセシビリティ基盤委員会(外部サイト)

Webアクセシビリティについては、コンシューマ向けのサイトについては、意識していてもイントラネットの業務用のサイトや、業務用Webアプリケーションのアクセシビリティについては、つい忘れがちなものです。しかし、視覚に障害があっても働いている視覚障害者は、近年ますます増えてきています。こうした業務用のサイトやアプリが、アクセシビリティに配慮していないと視覚障害者の就労の妨げになる可能性もあります。 こうした業務用サイトや業務アプリについても、開発段階からアクセシビリティを意識して開発していただきたいと思います。