こんな職場で働いています!

ページ更新日: 1998/03/17 


 視覚障害者がいかに働くことができるのか、会員の事例などを紹介します。

事例目次

一覧形式事例
どのような職場で働いているケースがあるのかを知っていただくため,性別・ 障害等級・職場名等を一覧形式でまとめたものです.
大脇俊隆:全盲:小泉産業株式会社
野呂真堂:弱視:運輸省出先機関
工藤正一:全盲:労働省(東京都出向中)
内山義美:弱視:ハローワーク墨田
阿部貞信:全盲:近畿日本ツーリスト
滝口賢一:弱視:ライオン株式会社
北神あきら:全盲:(株)建築資料研究社
松坂治男:弱視:オータックス株式会社
吉泉豊晴:全盲:労働省
案山子 :弱視:(システムエンジニア)

1997年11月現在 取りまとめ

 一覧形式事例 〜簡単な事例の一覧〜 
  性別(生年)    視力(等級)                      使用文字
                  職場                            復帰時期。

N.H. 男(1949生)   全盲(1級)                       点字
                  横浜市役所港湾局港営課          88/4 復職。
A.S. 男(1944生)   全盲(1級)                       点字
                  近畿日本ツーリスト総務部        92/7 再就職。
H.H. 男(1969生)   全盲(1級)                       点字
                  ライオン(株)                    広報部92/9
                                                  お客様相談室95/6。
A.A. 男(1966生)   全盲(1級)                       点字
                  国立精神衛生センター            94/4 復職。
A.H. 男(1968生)   全盲(1級)                       点字
                  足柄中郡二宮町役場              94/4 復職。
T.K. 男(1960生)   弱視(2級)                       墨字
                  ライオン(株)市場情報部          94/6 再就職。
A.S. 男(1948生)   全盲(1級)                       点字
                  埼玉県自治研修センター          95/3 復職。
O.T. 男(1954生)   全盲(1級)                       点字
                  小泉産業(株)IZM企画部           95/6 復職。
T.K 男(1965生)    全盲(1級)                       点字
                  富士銀行本店人事部 嘱託         97/4 復職。
W.T. 女(1969生)   弱視(2級)                       点字
                  世田谷区役所職員研修室 正職員   97/8 復職。

1997年10月 交流会報告より

大脇 俊隆(おおわき としたか) 松戸市在住42歳 男
勤務先:小泉産業株式会社東京支社 企画部
勤属年数 20年
障害の程度 ベージェット病(昭和60年眼底出血平成3年11月クローズ)
障害者手帳1級 現在の視力=左0、右0

職場環境と仕事内容

パソコン環境


本体:NEC PC-9801(BXタイプ) OS:MS-DOS ver6.2 視力補助ソフト/やま びこ+VSU(スクリーンリーダー=音声出力)主な使用ソフト/dBASE4(デー タベース)、VZ(エディター)、松(ワープロ)、Wterm(通信) 電子ブック (広辞苑)フットコントローラー付テープレコーダー、録音機及びマイクとミキ サー

日常の仕事のタスク

1.テープ起こし
 社内の月次総会、部門会議、公演会、セミナー、研修会、その他と復職した 当初は、先に羅列したものをテープ起こししていましたが、復職して3年目の今 では、私の職場の部署にショールーム接客スタッフとして、今16名の女性照明 プランナー(住宅、店舗の照明プラン作成をする人達)がおりまして、その人達 をレベル1、(入社1〜3年目)レベル2、(入社4〜6年目)レベル3、(入 社7年目以上)とクラス別に分けた形で、商品勉強会やプレゼン講習会等を自分 で録音し、それを教育という観点からクラス別にした内容で構成を含めた形で、 文章化していくというテープ起こしです。

2.来場、お礼状
 イズム(ショールーム)来場者への四季別や職種別のお礼状の作成、企画、構成

3.データベースによる名刺管理
 私の会社の職場であるショールーム、そこにご来館されるプロユーザーとい われる人達の名刺を月に300枚〜400枚といった枚数単位で、四谷の日本盲 人職能開発センターを通して、朗読ボランティアの人達に音訳してもらいテープ になったものを会社の私のパソコンに、データ入力していくというものです。こ れにより、営業が、わざわざショールームへのご来館名刺をたくさんの名刺ファ イルの中から探し出す必要がなくなり、他にも一言でいえない利点があります。

4.グループアドレスメールを使っての社内への情報発信
 このことは、私が個人で加入しているニフティサーブの中にあるクリッピン グサービスを活用しまして、テスト的に業界情報として、ニフティのアドレスブ ックを使って、グループメール発信を、全国の社内の同じ部署の人達に流してい るものです。
 このことも復職してから今まで、会社に私の席があって、その周囲の人達に しか仕事の内容を理解、認識されていなかったのですが、これからは、自分のデ スクの席にいながらにして、全国の同じ部署の人達へ、いや、全国の社員の方へ 資料やタイムリー情報といったものを送れるようになったということは、3年間 病欠した後、尚かつ、会社に視覚障害者で現場復帰したことを全国の職場の人達 に対して、自分自身の存在感、アピール、アクションも自由自在になったと言え るのではないのでしょうか。


1997年9月 交流会報告より

野呂真堂 (のろまどう)  埼玉県在住
障害の程度 左目 0.01 右目 光を関知できる程度
勤務先 運輸省の出先機関 役職 所長

職場環境と仕事内容


1.補助機器
 机の左側に拡大読書器(バンテージ14インチ、イエローカラー型)、右側の 方にNECのノートパソコン(PC9801ーNS/A型、AOK式)と卓上型プ リンター(NEC PCーPR101/TN103A)、ルーペ5倍型等を使用 しております。ルーペは私物ですが、パソコン等前三者は公費購入です。
 最近(1年前から)は、まじめに白杖も使っています。

2.職場の状況
 職場は地方の出先で人は多くありません。総数14名ほどいますけれども、24 時間運用なもので、組み合わせは交替勤務する側が11名、私ども管理事務する方 が私を含めて3名です。3名中、一人が非常勤職員の女性です。通常は、拡大機 とワープロ等を私の友達として活用しておりますが、最も頼りになるのはその女 性です。

3.仕事の内容
 文字を読むのはそのバンテージを使いますが、疲れてたくさんは読めません 。しかしもう30年以上勤めていますので、時期別に流れる書類の凡その見当はつ きますから、時と場合によっては文字通りメクラ判で済ませることもあります。
 しかしながら、ややこしいもの、新しいもの、状況が変わってきたものにつ いては、その女性に読んでもらいます。そのうえで、自分でつくるべきだと思え る書類の場合は自分で作成し、指示すればそれでよいと判断される書類は、指示 してまかせます。
 人事管理部門の作業は、他人まかせにする訳にゆかないので、これは自分で ワープロで作成しております。その場合、作表処理するものに苦労します。数多 い各種要件を一表の中に収めようとするものですから、A4には収容し切れない のです。そんな時は、2分の一に縮小して作成し、その上でゼロックスで拡大す る等工夫しております。
 やや古い事例ですが、前職にある時、企画立案してから終結するまで6カ月 かかる行事を、私が中心になり、晴眼者を指揮しながら交渉から、報告までやり 遂げたことがあります。 この仕事をやるにはほとんどワープロを使いました。 自分が企画し、立案するのですから、その内容に従って、プリントアウトした文 書または口頭で晴眼者に指示するのです。このような最初から最後まで一貫して 行なう業務は、我々には得意なものだと思います。
 このところ、作表であっても、ディスプレイは全然見ずに音で聞きながらや ります。もちろん表をつくる場合は、表が必要とする文字数を頭に入れておき、 そこで割り出してゆく訳です。こんなことはワープロを使用する視覚障害者には 普通のことですが(実は会得するまでは、自分にも出来るだろうか?と半信半疑 でしたが、作表のことは殆ど独学でワープロをいじっており覚えましたが、)、 晴眼者にはこれらのことが驚きのようで、現職についた当初は、荷物が増えたぐ らいと冷やかだった周りの人達が、今は「逆に励まされております」等と、お世 辞を言ってくれるように変化してきております。


1997年9月 交流会報告より

工藤正一(くどう しょういち)48才 千葉市在住
障害の程度 両眼視力0(全盲)
勤務先 東京都労働経済局職業安定部(97.10.01より)
  1. 目の状況 48歳。32歳のときにベーチェット病を発病。ほぼ5年後に失明。失 明する直前というのは、視力をもってた。拡大コピーをすると、かなり小さい文 字が見えていた。
  2. リハビリの経過 失明する直前にリハビリの道を探った。結果的には盲学校に 3年間行って、職場に形式的に一応戻った。それから事務職を目指して1年間国 立リハに入って、生活訓練を3カ月、そして6カ月の職場適用指導コースという 、主にワープロの講習を6カ月やって職場復帰。1991年の4月から労働省に職場 復帰しました。
  3. その訓練期間中にMS−DOSの基礎知識だけはぜひということをかなり強引 にお願いして、それで2日くらいやったんですかね、それが実際にはかなり役立 っております。

職場環境と仕事内容

仕事内容
 仕事の内容はその訓練の延長ということで、テープを起こして議事録をつく るということが労働省の中での仕事でした。もちろん業務の一端ということで、 研究会などがあれば一緒に出張し、そういう点では単なるテープ起こし以外に若 干の業務的な仕事にもかかわってきたということはあります。 労働省から今い る日本障害者雇用促進協会に移って、企画調整室という所に配属されています。 そこは研究機関ですから、障害特性とか、雇用開発とか、そういう総ての障害に ついての労働能力雇用管理とか、そういう研究をやっている所なんですが、そこ でも基本的な仕事は、研究会のテープ起こしとかをしております。もちろん視覚 障害者関係の研究会もあるわけで、そういうときには自分がこれまで習得できた 情報が役立つこともあります。会議録をつくる、講演録をつくる、そういう仕事 が中心です。
補助機器
 器機の導入について、機器はあれども使えないという状況なんです。「使え るようにして私に渡してください」と、そういうふうにはっきり言えばよかった んですね。 現実には書くということが中心ですから、ワープロさえうまく機能 していれば問題ないわけです。そういうことで済んできております。現在使って いるのはNRCDペンという、国立身体障害者リハビリテーションセンターで開 発された、DOS上で動くワープロソフトです。これは非常に私にとっては使い やすいワープロソフト。ただ、いろんなアプリケーションソフトと一緒に使おう と思ったときに、私の技術では切りかえがうまくいかなくて、一たん終了させて からほかのソフトを動かすとか、そういうふうな使い方をしておりますので、非 常に非能率的な使い方をしております。そういう意味でも、多少プログラミング できるような知識がもしあれば、その辺は自分で改善できただろうというふうに 考えております。 機器については、パソコンはNECのノート型。それと「ユ リイカ」。これは電話帳として非常に便利に使わせてもらっております。これは 私物ですけども。ピンディスプレイはありますけども、使っておりません。CD −ROMも同じような状態です。あとはテープレコーダー。またイヤホンマイク というのを使っております。これは、イヤホンを耳に入れながら、これをテープ レコーダーにつないで、その上に受話器を重ねて使います。
人的支援
 人的な介助ということで、私たちの所ではヒューマンアシスタントを、ジョ ブパートナーという呼び方をしてますけども、週3回来てもらってます。一週間 に3回、月・水・金という形ですね。その方の仕事の内容というのは、回覧物を 読んでいただくということが多いです。また、報告書の中の視覚障害に関する情 報を入力してもらっております。それと、「雇用促進のために」という助成金の ガイドとか、職安の一覧表とか、うちの関係の職業センターの一覧表。その中に 職業カウンセラーの名前まで打ち込んでもらって、それを何かのときに活用して おります。あとは雑誌のたぐいですね、私がそういうふうにどんどん蓄積してい たデータは、うちの中にほかの視覚障害を持った方がおられますので、結構そち らの方に活用していただいたりとか、そういうふうに情報のやりとりをしており ます。


1997年9月 交流会報告より

内山義美(うちやま よしみ)
障害の程度 右目 0 左目0.04
勤務先「ハローワーク墨田」
墨田公共職業安定所で障害者の方の職業紹介相談等を担当

障害の発症からの経過

 目の病気は88 年に右目の網膜剥離、94年に左目の網膜剥離。
 もともと僕は小っちゃいころから強度近視で、強度近視は網膜剥離を、何か の衝撃によっては起こしやすいんだそうです。直接の引き金になったのは職場で 40キロのダンボールをおもいっきり持ち上げたことです。闘病生活が長かった んですけども、その中で僕自身も突然、網膜剥離を起こしたので、病院生活の中 でいろんな四苦八苦しました。半年間入院し、そのころはもう右目が大体見えな くなってまして、左目だけを手術を5回ほどしてやっと見えるようになった。
 職場復帰を退院近くなって考え出しまして、取りあえず文字が見えないと、 この仕事も続けていけないわけですから、早速ルーペ探しから始めまして、じゃ あ、とりあえず、こうルーペ使って文字が見えるし、仕事できるじゃないかとい うことでした。
 そのころ僕は学卒担当といいまして、新規学卒者ですね。高校生とか大卒と か短大生の方の職業相談とか求人を受理するとか、そういうのを担当。ところが 求人票そのものがものすごく細かい。ルーペは最初は5倍ぐらいの倍率でやって たんですけども、書くのもルーペを使って書いて相当緊張して、首と肩がすごく 痛くなりまして、よくマッサージに通いましてね。何とかこれでやっていけんの かって。お客さんも相手は事業主とか、人事担当部長とか、そういう役付きの方 が来てやるわけですけども、変な格好し僕も気にしながら、求人を受理したりし ていた。

職場環境と仕事内容

 補助機器ルーペでの仕事に限界を感じ拡大読書器、音声ワープロを職場に入 れてもらい現在それを使いながらやってます。
 障害者の職業紹介ということでやってるんですけれども、視覚障害だけじゃ なくて、聴覚とか知的障害とか内部とか、いろんな障害の方と毎日接しながら仕 事をしてるんです。毎日相談していると同時に事業所訪問をしている。最初は1 人で行ったが、最近は視力の関係でうちの訪問担当職員とか相談員の方いますの で、一緒になって毎週いろんな企業へ行っています。


1997年10月 交流会報告より

阿部貞信(あべ さだのぶ) 53才 船橋市在住
障害の程度 左目 0 右目 光を感知できる程度 障害者手帳1級
勤務先 近畿日本ツーリスト株式会社 本社総務部勤属年5年3ケ月 (障害後再就職)

職業リハビリと再就職

 1991年に網膜色素変性症により失明宣告、ただちに前会社休職中に職業 リハビリを日本盲人職能開発センターにて受け、2年後会社復職を願い出るが退 職。その後障害者として現在の会社に再就職する。

職場環境と仕事内容

補助機器とシステム
ハード:パソコン(NEC−9800) 音声装置 (富士通VSU)おんく んシステム 拡大読書器 フットスイッチテープレコーダー2台(1台マイクロ カセット用)
ソフト:音声出力システム(やまびこ)ワープロシステム(新松) (おんく んシステム)その他システム(DBASE3) (ロータス123) CD−R OM(辞書ソフト広辞苑)

私が担っている具体的な業務内容
1 日常業務

  1. 電話受付業務 データベースで独自の「TELシステム」を作り、社内約60 0カ所支店・本社内の外線・内線を入力し、その情報を検索をしてお客様の問合 せに対応している。
  2. この電話受付業務で部員に伝えるメモ書きが発生する。電話の応答しながら要 点をパソコンに入力する。 簡単なものは太いマジックでメモをとり担当者に渡 す。内容が長いものはワープロ書きにして渡す。

2 定形業務

総務部員の業務管理
データベースで「管理簿システム」を作り、部員が担当している業務の進捗状 況を管理する。 週1回の部内ミーティングでテープレコーダーでメモをとり、 それを聞きながらデータを更新するものです。
弁護士・便利士の費用予算管理
「弁護士予算管理表システム」を作り、半期、年間の予算と実績を集計し、差 異を出し上司に提出する。この予算管理表は「管理簿システム」と連動させてい る。

3 不定形業務

テープによる録音速記業務
ア 社内外のセミナー、公演会等の文書作成
イ 社内機関誌の対談テープ起し
ウ 裁判等の資料としてのテープ起し
エ その他、緊急に依頼されるもの

4 障害者ツアーマニュアル作り検討委員
 月1回程度の他部門との打合会出席。視覚障害者としての提言。

5 苦情処理検討委員会事務局員。 
 弁護士の先生をお招きし、2カ月毎に定期開催にテープレコーダーを持参し 、この内容を文書にして上司に提出する。

一般事務系で就労する問題と課題

1 職域・職場の拡大
事務系での雇用が少ない現状、とかく視覚障害者の採用時点では、採用した企 業、そして公共職業安定所、日本身体障害者雇用促進協会等、また職業訓練施設 と4者が一体となり職場受入れ整備が行なわれます。このことは必要不可欠であ り、同様の体制で、入社後1年、3年、5年・・・と定着に向けたフォローが必 要となる。
2 一般事務系の職種形体づくりが急がれる
当事者、公共職業安定所、企業人事採用担当者等、視覚障害者の働ける一般事 務系という職種について、誰もが理解のできる仕事の内容を確立し、視覚障害者 の職種として定着させる必要がある。
3 職場での新たな仕事の確立
職場での日常業務の中には、視覚障害者でも、補助者、あるいは補助機器等を 用いることにより、健常者が担っている仕事もできる。 しかし、その仕事の発 掘、及び視覚障害者が担えるための仕事の構築は、企業任せではなかなか進まな い。そこに仕事をコーデネートするコーデネーターが加わる必要がある。この役 は公共職業安定所、あるいは身体障害者雇用促進協会等、公共性の高い公的機関 が関わる必要がある。
4 定着に向けたフォローアップ研修制度の確立
退職の理由はさまざまで、一口に当事者の問題だけで解決することは早計であ るが、しかし、採用後、やっと会社に慣れた2〜3年に退職される視覚障害者は 多いと聞きます。これら本格的な分析が必要であり、その中から対策が講じられ なければならない。しかし、言えることは、日進月歩のパソコン機器等の技術革 新、それによりハード、及びソフト面の変化、まさに私たちはこれらに対応ので きる能力が求められます。それは、まず情報の収集からはじまり、そして実際に 用いられている実例を聞き、のハード、及びソフトが自分の仕事にからませて考 え、仕事の能率向上、新しい仕事の構築を考える上で必要と思われる。 そのた めに、同じような補助機器を用いて一般事務を担っている方の情報は貴重である 。労働省が中心となり、情報の提供、また年数回の研修を実施していただきたい 。
5 ハード及びソフトの公的支援体制
新規購入時、あるいは5年経過後の購入時には、補助機器購入助成金としての 支援はあるが、その間のメンテナンスは何もなく、何かトラブレば知人にに頼む とか、新しい仕事のシステムを作るということになるとその相談をもっていくと ころがないのが現状である。このような視覚障害者が用いるパソコン関係の総括 的な支援を支えてくれる公的な機関が必要である。どんなトラブルでも、いつで も、どこへでも、という要望に答えられれば、私たちは積極的に、そして安心して仕事を進めることができます。

1997年10月 交流会報告より

滝口 賢一(たきぐち けんいち) 37才 埼玉県在住
障害の程度 レーベル視神経萎縮(平成3年暮れ発病)、手帳2級
現在の視力=左0.02、右0.01 程度、中心 暗点あり
勤務先 ライオン株式会社(国技館のある両国駅より徒歩1分)
勤務年数 再就職後、3年4カ月が経過
所属 市場情報部〜現在、部員17名

職場環境と仕事内容

・パソコン環境・・・2台使用しています。
(1)本体:NEC PC-9801(BA2) OS:MS-DOS ver6.2 視力補助ソフト/やま びこ+VSU(スクリーンリーダー=音声出力)主な使用ソフト/dBASE4(デー タベース)、VZ(エディター)、松(ワープロ)、Wterm(通信)、他(GREP など)
(2)本体:IBM Thinkpad OS:Windows3.1 視力補助ソフト/ZoomText(画 面拡大)主な使用ソフト/Pressbox(ワープロ)、Excel(表計算)、メモ帳( エディター)、Access(データベース)、Colonet(社内電子メール)、日経テ レコン、Netscape (インターネットブラウザ)、他・その他の補助機器*拡大 読書機 (据え置き型)*電子ブック(広辞苑、英語辞書ほか)
*フットコントローラー付テープレコーダー(今はほとんど使用していないで すが..)

・主な業務

  1. パソコン通信ネットワークを活用した消費者情報収集および社内発信〜本年上 期(1〜6月)実績=61テーマを報告。主な使用ソフトは、Wterm、dBASE4 、VZ 、Pressbox 、Colonet、Excel)
  2. 社内モニターのサンプリング抽出、宛名シールやリストの出力〜96年、年間社 内テスト数100件(主な使用ソフトは、dBASE4、VZ、Excel )
  3. 部内管理業務〜調査管理表(チーム内各担当の業務進捗状況、予算震度の把握 など)〜勤務記録表(部員全体の月度勤務状況推移)(主な使用ソフトは、dBASE4 、VZ、Excel)
  4. 生活者研究班、視点プロジェクトメンバー〜9月に「国際化」のテーマで報告 発信、現在、12月初めの発信予定で次の作業を進行中。(主な使用ソフトは、Netscape 、VZ、Pressbox)
  5. イベント幹事〜'97 年度の社員旅行まで

1997年11月 交流会報告より

北神 あきら(きたがみ あきら)年齢:47才
障害の程度 病名:網膜剥離 視力:両眼ともほぼ全盲
勤務先 (株)建築資料研究社 勤続年数:4年7カ月
*尚、現在は週1日程度出社し、後は在宅勤務。

仕事の環境と仕事内容

使用機器及びソフト:
1.機器類

  1. パソコン:PC−9821 AP (MS-DOS)PC−9821 XA13 (Windows95 ),(MS-DOS) 尚、上記にはプリンターの他、それぞれ230MBのMOドライ ブ接続
  2. 音声装置:FM−VS101(VSU)
  3. オプタコン2

2.ソフトウエア

  1. 音声ソフト:VDM100 V4.08
  2. ワープロ:一太郎 V4.3
  3. 表計算:Lotus1−2−3 R2.3J Lotus1−2−3 R2.4J Exce l95
  4. データベース:dBASE4(リレーショナル)The CARD V5(カード )
  5. エディタ:SEDIT V5 SEDIT V6 VZ EDITOR
  6. 通信ソフト:WTERM
  7. その他:LHA、駅すぱーと等

仕事の内容:
1.入社時

  1. 社内OA化に関する企画
  2. ネットワーク推進プロジェクト事務局
  3. パソコンソフト技術研究会事務局
  4. パソコンサポート業務
  5. パソコン講習会インストラクター

2.現在

  1. 社内向アプリケーションソフトの開発
  2. 上記に関する仕様書、マニュアル類の作成
  3. パソコンサボート業務

現在感じていること:

  1. まず、その場所で「戦力」として認められる事が第一。
  2. 上司・同僚はいつかは移動や退職をしてしまうので、特定の人だけを頼るので はなく、出来るだけ多くの社員といい人間関係を作る事が大切。
  3. 可能な限りの機器やソフトを利用して、自分に出来る事は極力自分でやる姿勢 が必要。(オプタコンが重要な役割を果たす)
  4. 視覚障害者も質が高く、効率的な仕事をする事が求められている。
  5. 会社全体がWindowsに行こうして来ているので、それにどう対応するか 。協力するので、関係者の努力に期待。
  6. 在宅勤務は、視覚障害者にとっても一つの就労の方法として考える事が出来る 。

1997年11月 交流会報告より

松坂 治男(まつざかはるお)
障害の程度 網膜色素変性症 現在の視力:0.01
勤務先 オータックス株式会社
所属 技術部 設計管理課
会社概要 スイッチ、コネクター、センサー等の電子部品製造及び販売

職場環境と仕事内容

  1. パソコンの環境
  2. イメージスキャナー(A4サイズ)
  3. 拡大読書器(据え置き型)ナイツ製 VS-1500。
  4. フットコントローラ付きテープレコーダー。
  5. 主な業務・スイッチの社内、社外の製品規格の作成及び見直し。

1997年11月 交流会報告より

吉泉 豊晴(よしいずみ とよはる)39才 東京都在住
障害の程度 視力0(全盲)
勤務先 労働省

就職までの経緯 12歳で失明。盲学校、大学を経て身障リハ・職リハで生活訓練とコンビュー タプログラマー養成訓練を受け、1983年4月に労働省に入省。

職場環境と仕事内容

1 業務の内容

(1) 研究会や審議会にまつわる庶務
 施策の在り方を検討する目的で、審議会を年に数回、研究会を年に8〜12回  ほど開きます。その準備段階で、委員への連絡、配布資料作成(孜覚障害者  である委員のための点字資料作成を含む。)、会議録作成といったことを行いま す。 この業務に限らず業務全般において、読むべき日本語資料は、ワープロ入 力されたものをフロッピーでもらったり、比較的短いものについては職場の人に 録音してもらったり、あるいは、分量の多いものは外部のボランティアに お願 いしたりして処理しています。
(2) 英文資料の翻訳/要約
 パーソナルリーダーという英文読取装置を使って英文を電子データに変換し 、それを点字ディスプレイで読みながら翻訳・要約して、音声ワープロで日本語 を書いていきます。英文資料は、上司が提示するものが大半ですが、自ら ILO 発行の資料等に目を通すこともあります。
(3) 関連情報の収集等
 例えば、障害者団体からイベントなどの後援名義以来や懇談の申し入れなど があった場合、その団体の活動実績や後援対象のイペントに関する情報、懇談の 際に話題になりそうな事柄に関連する情報の収集に当たることがあります。 ま た、イベントに際しての挨拶文の下書き、懇談等についての打ち合わせへの参加 などもあります。
(4) 点字試験に関わる併任業務
 国家公務員採用試験の点字版作成、および社会保険労務士試験の点字版作成 の二つは、毎年の恒例業務です。
(5) 各種依頼原稿の執筆
(6) その他( 各種施設・機関との連絡調整等)

2 作業環境

(1) 特定のアシスタントはいません。回覧文書や短めの業務関連文書は、3〜4 人の同僚に読んでもらっています。
(2) 活用機器類は、パソコン本体 PC9821V13 を中心として、音声出力装置 VSU, 点字ディスプレイのブレイルノート46C, その他墨字用プリンタ、CD-ROM辞書 など一式をそろえてあります。また、点字タイプライタのパーキンスブレイラー 、フットコントロール可能なテープレコーダもあります。OS環境は MS-DOS およ び WINDOWS95。実際に使用するソフトは、音声制御にVDMを使っているほかは、 ほとんどフリーウェアと呼ばれる無料のものを活用しています。いわゆるワープ ロソフトやデータベースソフト、あるいは表計算ソフトなどは使いません。UNIX というOS の上で培われてきた「標準テキストを処理基盤とする各種ソフトウ ェア」によって、ワープロ的・データベース的・表計算的な処理をこなします。 そうすることにより必要な文書やデータの検索・管理が簡便になると考えていま す。

3 課題
(1) 作業環境の整備〜 専門のアシスタントの配置、OCR導入等機器類の整備 、通信ネットのアクセス環境構築など。
(2) 職歴の積み重ねの在り方〜 昇進や人事異動など。



1998年 2月 メーリングリストより

案山子(かかし)

   障害の程度 障害者手帳2級  


 私の仕事の内容とパソコン環境を紹介します。

仕事の内容

私の所属する部署は、ホスト(大型汎用機)系パッケージの開発部門です。 そこで私はパッケージ部品の製造(個々のプログラムの設計・製造・テスト) およびメンテナンス(ユーザからの質問への回答・要望/トラブル対応)などを 担当しています。補助機器としては、拡大読書器、PCーWIDE2を主に 使用しています。今の仕事に就いて4年目ですが、年々見えづらくなっており、
いつまでこの仕事ができるか不安ですが、先のことを案じても仕方ないし・・・。


パソコン環境

<職場>

  1. メイン
    本体  :FMR250
    拡大装置:PC-WIDE2
    モデム :? (9600bps)
    プリンタ:?
    ソフト :
    OS MS-DOS6.2 + WIN3.1、 OASYS(ワープロ)、RED2(エディタ)、 F6680エミュレータ(ホスト接続用)、 Netscape Navigator 2.0、Wterm、 etc.

    *パソコンはLANに接続しており、社内情報の取得や事務手続きなどは ほとんどパソコン上で行えます。


  2. サブ
    本体  :DESKPOWER166
    ソフト :
    OS WIN95、 ZoomText(拡大ソフト)、 Office97、Netscape Navigator 3.0、etc.

    *こちらはほとんど使用していません。理由はアプリケーションによっては 画面色・コントラスト・フォントなどがうまく設定できず、見づらいことと 画面移動をマウスで行いにくいということです。
    こちらに PC-WIDE が接続できればよいのですが、現在は無理なようです。


<自宅>
    本体  :PC-9801 BX2 (i486)
    拡大装置:PC-WIDE2
    音声装置:VSU + VDM (ほとんど未使用)
    モデム :OMRON (14.4Kbps)
    ソフト :
    OS MS-DOS5.0 + WIN3.1、 VZ(エディタ)、Wterm、etc.
    インターネット関連
    Netscape Navigator 2.0、Trumpet 3.0 (接続ソフト)、 Cuteftp 2.0 (ファイル転送)、電信八号 1.9b (メーラー)、 Xanares 1.05 (メーラー用エディタ)




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