東海在住 40代女性
身体障害者手帳等級: 1級
不自由を感じたのは: 生まれつき見えづらかった
疾患名:その他 眼皮膚白皮症
現在の見え方: 羞明、その他 弱視、眼振
勤務先の業種: 運輸・物流・倉庫業
職種: 事務職
具体的作業内容: 議事録の作成、社内ポータルサイトへの社員周知情報の掲載、自社サービスwebサイトのアクセシビリティ上の課題に対する改善提案や社員向けサイト等情報アクセシビリティ向上のための改善提案・啓発等。
雇用形態:正規社員(職員)
テレワークの状況: ほとんどテレワーク
視覚補助具:
・白杖
・遮光眼鏡
・ルーペ・拡大鏡
・PC画面による調整(拡大・色反転など)
支援機器:
・PC画面読上げソフト(スクリーンリーダー)
・スマホ
人的支援の状況:
・周囲の同僚によるナチュラルサポート
・社外でのイベント、懇親会でのサポート
環境上の配慮:
・照明上の配慮・まぶしさを軽減するための間仕切り設置等の配慮
・社内ネットワーク上の配慮(情報アクセシビリティ上の配慮など)
・その他 デスクはフリーアドレス制だが固定席にしてもらう
勤務時間・通勤の配慮:
・勤務時間を短縮してもらっている
・テレワークを増やしてもらっている
訓練受講に際しての配慮:
・研修扱いまたは公務扱い・職務免除扱い、特別休暇扱いで受けさせてもらった
苦労したこと:
・中途で視力が低下したが、職場の配慮がなかなか得られなかった
・自分でもどうしたらよいのかわからなかった
・懸命に頑張っても効率が上がらず残業が増えて消耗した
・上司など、職場の人間関係がうまくいかなかった
・上司や同僚に自分の見え方をなかなか理解してもらえなかった
・職場のシステムの一部が音声PCではうまく動作しなかった
・その他 配慮依頼事項を「特別扱い」ではなく「就労上必要な配慮」と割り切って捉えること。 自分の状況・課題の正確な理解とそれを職場に伝えること。
有用だったこと:
・眼科医・視能訓練士による助言・支援
・タートルなど当事者団体による支援
・訓練施設による支援
・ジョブコーチなど、障害者職業センターによる支援
・支援機器に対する各種助成金、無償貸出制度の利用
・職場関係者による支援
・職場産業医による支援
・家族による支援
<働き続ける上で、工夫していること、心掛けていること>
真摯に業務に取組み、感謝の気持ちを常に忘れず相手に伝える。自分の状況や困り事を一人で抱え込まず「見える化」するよう上司や周囲と共有し、周囲を巻き込み協力しながら課題解決を図れるよう心掛けている。そのために自分の状況を正確に把握し、情報収集に努め、相手が理解・納得し、受け入れやすいよう丁寧に伝える。他人の評価をいちいち気にせず、何が大事か、今の自分にできることを考え実行。自分のマインドセットは重要。
<後に続く仲間に伝えたいこと>
「カメならいいのよ、ウサギじゃなければ」と、先日職場である人が私に言った。状況改善のために取組むことが山積みだったとしても、カメの歩みのように一つずつ取り組んでいけば、課題の山は徐々に小さくなっていき、少しずつ前に進むことができる。前問の内容はその過程で失敗もしながら気付いていった事だと振り返る。方法は一つだけではない。周囲と心を通わせながら歩むカメは、地味だが、意外と強いかもしれない。

