事例41

東海在住  40代女性

身体障害者手帳等級: 1級
不自由を感じたのは: 20代
疾患名:網膜色素変性症
現在の見え方: 全盲(中心暗点から進行)

勤務先の業種: 官公庁・公的機関
職種: 事務職
具体的作業内容: 事務職と相談員としての業務を行っている。PCを使っての書類作成業務に加えて、相談者との相談業務とそれに伴う記録作成事務。各所への同行なども行っている。

雇用形態:正規社員(職員)
テレワークの状況: テレワークなし

視覚補助具:
・白杖
・その他 盲導犬

支援機器:
・PC画面読上げソフト(スクリーンリーダー)
・OCRソフト
・スマホ

人的支援の状況:
・周囲の同僚によるナチュラルサポート
・社外でのイベント、懇親会でのサポート

環境上の配慮:
・社内ネットワーク上の配慮(情報アクセシビリティ上の配慮など)

勤務時間・通勤の配慮:
・受けていない

訓練受講に際しての配慮:
・休職して訓練を受けた

苦労したこと:
・中途で視力が低下したが、職場の配慮がなかなか得られなかった
・職場のシステムの一部が音声PCではうまく動作しなかった

有用だったこと:
・訓練施設による支援
・職場関係者による支援

<働き続ける上で、工夫していること、心掛けていること>
年度はじめに「私の見え方シート」というタイトルで、自分の見え方やできること、できないことについて必ず周囲と共有している。「ここまではできるけど、この部分についてはお手伝いいただきたい」と具体的に説明するようにしている。また、その都度、同僚には具体的に伝え、サポートを受けた時には、必ず謝辞を述べ、「自分は障害があるからやってもらって当たり前」というスタンスは絶対に取らないようにと心掛けている。

<後に続く仲間に伝えたいこと>
どうしてもできないことはありますが、少しの工夫や周囲のサポートで乗り切れることの方が多いと感じています。まずは、周囲に自分の状況をわかってもらい、自分が相手に積極的に関わることで、「理解」から「実感」してもらうことが一番だと感じています。障害あるなしにかかわらず、あなたが周囲にできることもたくさんあります。それを大事にしていただきたいです。