事例3

首都圏在住  50代男性

身体障害者手帳等級: 4級
不自由を感じたのは: 40代
疾患名:その他 良性脳腫瘍の視神経圧排
現在の見え方: 中心暗点、その他 中心暗点の中が視野狭窄(一点がはっきり見えるので矯正視力1.0左眼)

勤務先の業種: 建設・不動産業
職種: 事務職
具体的作業内容: 事業内容は全国52店舗で一般ユーザー様を対象にしたリフォーム工事を提案から施工管理まで行っています。全国の店舗を本社で管理、アシストしています。私は本社の営業企画部営業管理グループに所属しています。
雇用形態:正規社員(職員)
テレワークの状況: テレワークなし

視覚補助具:
・白杖
・遮光眼鏡
・ルーペ・拡大鏡
・PC画面による調整(拡大・色反転など)

支援機器:
・拡大読書器
・大画面のPCモニター
・PC画面読上げソフト(スクリーンリーダー)

人的支援の状況:
・周囲の同僚によるナチュラルサポート

環境上の配慮:
・レイアウトの配慮

勤務時間・通勤の配慮:
・受けていない

訓練受講に際しての配慮:
・休職して訓練を受けた

苦労したこと:
・急速な視機能の低下に、自分の気持ちがついていけなかった
・自分でもどうしたらよいのかわからなかった
・自分のやりたい仕事ができなくなった
・上司や同僚に自分の見え方をなかなか理解してもらえなかった
・職場のシステムの一部が音声PCではうまく動作しなかった
・その他 休憩時間などに気楽に話せる気心の知れた人がいない。

有用だったこと:
・タートルなど当事者団体による支援
・訓練施設による支援、ジョブコーチなど、障害者職業センターによる支援
・ 支援機器に対する各種助成金、無償貸出制度の利用
・職場関係者による支援
・職場産業医による支援
・家族による支援
・その他 訓練施設での同じ境遇の方々との情報交換や交流が心のよりどころになった。

<働き続ける上で、工夫していること、心掛けていること>
ミスを減らすためにメモを取り、後で見返せるよう整理しています。自分の見え方を伝えていますが、理解してもらうのは難しいです。ただ、興味を持ってくれる方もいます。以前は無理をして働く営業マンでしたが、今は無理せず正確に業務をこなすことを心掛けています。

<後に続く仲間に伝えたいこと>
普通に見えていたことの大切さや、見えにくくなった自分への喪失感で混乱するのは当然です。タートルに相談できたことは大きな支えです。進む方向を示してくれるでしょう。一人で悩まず、訓練施設などでも情報交換を。同じ境遇の人と出会い、一生の友になることも。無理せず前進し、困ったときは抱え込まずに相談を。