関西在住 50代男性
身体障害者手帳等級: 2級
不自由を感じたのは: 生まれつき見えづらかった
疾患名:緑内障
現在の見え方: 全盲
勤務先の業種: 宿泊・生活関連サービス業
職種: 事務職
具体的作業内容: 弱視として入社し、拡大読書器、拡大ソフトを用いて、営業部門で営業事務全般の業務をするが、視力低下が進み、目を使う業務が困難になった。現在は同部門で音声ソフトを用いてエクセルでのデータ集計を担当している。
雇用形態:正規社員(職員)
テレワークの状況: ときどきテレワーク
視覚補助具:
・白杖
支援機器:
・PC画面読上げソフト(スクリーンリーダー)
人的支援の状況:
・周囲の同僚によるナチュラルサポート
・社外でのイベント、懇親会でのサポート
環境上の配慮:
・レイアウトの配慮
勤務時間・通勤の配慮:
・勤務時間を繰り上げまたは繰り下げてもらっている
・テレワークを増やしてもらっている
訓練受講に際しての配慮:
・有給休暇を消化しながら訓練を受けた
・週末の休日または夜間を利用して自費で訓練を受けた
苦労したこと:
・視覚障害というだけで就職先がなかなか見つからなかった
・職場のシステムの一部が音声PCではうまく動作しなかった
有用だったこと:
・タートルなど当事者団体による支援
・訓練施設による支援
・支援機器・ソフトウエアなどの販売業者による支援
・職場関係者による支援
・家族による支援
<働き続ける上で、工夫していること、心掛けていること>
視覚障害が原因でできないことはあるが、仕事をする上で上司や同僚に自分ができること、サポートしてほしいことなどを明確に伝え、担当業務は最後まで正確にやり切るようにしている。配慮やサポートを受けた時は感謝の気持ちを伝えることも大切である。やらなければならないことを誠実にやり切ることで信頼関係ができた。困った時にサポートをしてもらえるように心がけている。
<後に続く仲間に伝えたいこと>
視力低下が進んでも、人生の終わりではない。仕事を辞める必要はない。合理的配慮は法律で義務化されている。パソコンの画面読み上げソフト、パソコンの画面拡大ソフト、大画面のモニターなどの支援機器の導入をはじめ、さまざまな配慮を受け、工夫することで働き続けることができる。自分自身の現状を正確に把握し、社内方針や環境、上司や同僚に誠実に向き合い、今できることを確実に取り組むことが大切である。
