事例84

関西在住  30代男性

身体障害者手帳等級: 1級
不自由を感じたのは: 30代
疾患名:網膜色素変性症、黄斑疾患
現在の見え方: 中心暗点、求心性視野狭窄、夜盲

勤務先の業種: 教育・学習支援業
職種: 事務職
具体的作業内容: 大学におけるキャリア支援課の事務全般、及び学生のキャリアコンサルとキャリア支援プログラムの企画と運営など
雇用形態:正規社員(職員)
テレワークの状況: ときどきテレワーク

視覚補助具:
・白杖
・遮光眼鏡
・タイポスコープ
・ルーペ・拡大鏡
・PC画面による調整(拡大・色反転など)

支援機器:
・拡大読書器
・大画面のPCモニター
・PC画面読上げソフト(スクリーンリーダー)
・PC画面拡大ソフト
・OCRソフト
・タブレット端末iPadがあれば、文字の拡大から文字の読み上げ、さらには人工知能アプリで入力代行など多くが視覚補助となる。

人的支援の状況:
・周囲の同僚によるナチュラルサポート
・社外でのイベント、懇親会でのサポート

環境上の配慮:
・受けていない

勤務時間・通勤の配慮:
・受けていない

訓練受講に際しての配慮:
・研修扱いまたは公務扱い・職務免除扱い、特別休暇扱いで受けさせてもらった

苦労したこと:
・中途で視力が低下したが、職場の配慮がなかなか得られなかった
・自分でもどうしたらよいのかわからなかった
・適当な訓練施設が居住地の近辺にはなかった
・職場のシステムの一部が音声PCではうまく動作しなかった

有用だったこと:
・タートルなど当事者団体による支援
・訓練施設による支援
・支援機器に対する各種助成金、無償貸出制度の利用
・職場関係者による支援
・職場産業医による支援

<働き続ける上で、工夫していること、心掛けていること>
何よりも中途障害ではこれまでのキャリアを最大限生かすことを考え退職しないこと。次に人事だけでなく自分の部門の上司や同僚との人間関係を大切にし、お願いできることを話せる勇気を持つこと。

<後に続く仲間に伝えたいこと>
希望をもって相談してほしい。事例研究から、多くの対処法が身につくと思います。