事例65

関西在住  40代男性

身体障害者手帳等級: 1級
不自由を感じたのは: 生まれつき見えづらかった
疾患名:角膜疾患、網膜剥離、その他 先天性白内障
現在の見え方: 全盲

勤務先の業種: 情報通信業(ICT関連を含みます)
職種: 事務職
具体的作業内容: 人事部門での企画業務およびオペレーション業務。
1.ストレスチェックの企画、運営
2.安全衛生委員会の事務局(企画、運営、事業所間調整)
3.従業員の勤怠管理、休暇取得促進
雇用形態:正規社員(職員)
テレワークの状況: ときどきテレワーク

視覚補助具:
・白杖

支援機器:
・PC画面読上げソフト(スクリーンリーダー)
・スマホ

人的支援の状況:
・周囲の同僚によるナチュラルサポート

環境上の配慮:
・受けていない

勤務時間・通勤の配慮:
・受けていない

訓練受講に際しての配慮:
・休職して訓練を受けた

苦労したこと:
・中途で視力が低下したが、職場の配慮がなかなか得られなかった
・急速な視機能の低下に、自分の気持ちがついていけなかった
・自分でもどうしたらよいのかわからなかった
・自分のやりたい仕事ができなくなった
・担当業務が音声PCスキルを習得してもできる仕事ではなかった
・懸命に頑張っても効率が上がらず残業が増えて消耗した
・上司など、職場の人間関係がうまくいかなかった
・職場のシステムの一部が音声PCではうまく動作しなかった
・その他 処遇で差別的取り扱いを受けた。全盲になったことのみを理由として給与を大幅に減額された(明確な法律違反)。

有用だったこと:
・訓練施設による支援

<働き続ける上で、工夫していること、心掛けていること>
手柄は周囲に与えて自分は目立ちすぎないようにしている。自分の存在価値を認めてもらうためにも相手においしいところを持って行ってもらうことにしている。
自己主張をしすぎず謙虚にふるまうことを心掛けている。

<後に続く仲間に伝えたいこと>
それまでの自分が一生懸命に生きてきているのであれば、目が見えない、見えにくくなってもそれまでの自分が積み重ねたキャリアで続けられる仕事は必ずあります。
眼科医だけに依存するのでなく、周囲の仲間から情報を得て就労を継続されることを強く願います。