あとがき  相談を受けていると、「私と同じような業種・職種の視覚障害者は、どのように働いているのだろうか」と問われることが多い。この事例集の発端は、このような相談にお答えしたいということから思い立ったものだ。こんなご要望にお応えするべく、「どんな業種でどんな職種の人が、どんな見え方で、どんな仕事をしているのか、さらに、物的、人的にどんな配慮をしてもらっているのか」などを浮き彫りにするために、アンケートの質問項目が多岐にわたることになった。    先ずはこの多岐にわたるアンケートに、短期間のあわただしいお願いにもかかわらずご協力いただいた皆様に心より感謝したい。    そして、アンケート項目が多岐にわたった結果、調査結果をまとめたハードコピーの成果物においては、スペース上の制約もあり、活字を10〜11ポイントにせざるを得なくなった。一定以上の大きさの活字であれば読めるロービジョンの方には誠に申し訳なく、この場をお借りしてお詫び申し上げる。    タートルのHPにはPDFとテキストファイルの双方をアップさせていただくので、ロービジョンやスクリーンリーダーユーザーの方はそちらを参照して欲しい。   この事例集が、視覚障害当事者だけでなく、雇用主をはじめとする職場関係者、障害者の就労を支援する障害者職業センターやハローワーク等の支援機関関係者、最初に患者として接することになる眼科関係者各位の理解促進に少しでもお役に立てるよう願っている。  末筆ながら、編集プロジェクトのスタッフ:伊藤 裕美、梅澤 正道、大橋 正彦、神田 信、芹田 修代、中村 太一、山田 尚文、協力者の杉田 史子、高橋 律子、松尾 佳子の各氏には多大なお手数をおかけしご支援いただいた。この場を借りて深謝したい。       熊懐 敬(くまだき・けい)