会報「タートル」25号(2002.8.25)

1998年10月9日第三種郵便物認可(毎月3回8の日発行)
2002年8月25日発行 SSKU 増刊 通巻第864号

中途視覚障害者の復職を考える会
タートル 25 号


巻頭言
第7回定期総会を終えて 〜 雇用不安に思う 〜

会長 下堂薗 保

 第7回定期総会は、6月1日(土)、講師に滝上広水氏(共同通信社記者)を迎え、「ちょぼらでいいですか!?」と題する記念講演を頂戴し、東京・港区立勤労福祉会館において開催しました。総会は、ちょっとしたボランテア精神により共生の社会はつくれるなどの講演もあり、意義深い1日を終えました。
 が、私たちのまわりでは不況かぜのあおりを受け視覚障害を理由とする不当な解雇などが発生し雇用環境はますます悪化しております。「見えなくても働けます、働いています」というタートルの会の基本的なコンセプトのもとで、社会参加を目指す私たちにとって、途切れなく続く不安定な雇用環境は極めて深刻な状況にあります。
 ただ、このような不当解雇など厳しい実態がある中にあって、しっかり自分の存在をアッピールし、社内的に信頼を得、実績面でも貢献している人たちが現実に存在している事実は、私たちにとって見逃せない極めて重要なヒントであります。それらの人々について大雑把な分け方をすると、

1、障害の受容が早く、リハビリに果敢に挑戦している
2、習得した技りょうをさらに工夫し、業務に応用している
3、各種制度を会社側と相互理解のうえで、上手に活用している
4、着実に業務を遂行し、前向きに新分野の領域拡大に努力している
5、職場において、良好な人間関係と相互信頼の環境を築いている
6、自らの得意とする分野を印象ずけ、点数を上げている

などはそれらの人たちが持ち合わせている特徴のように思います。
 しかし、現実は残念ながら、万一の事態に追い込まれることがあると思うので、その場合は、「交渉ごとにおけるバイブル・交渉の基礎学」に書かれている交渉上留意すべき6つの原則に準じ、例えばカッコ内のこと等について

1、交渉の準備(関係きまり確認、公的・私的相談窓口調査、類似者探索、ぜひキーパーソンを見つけ出す)
2、診断の段階(1,で収集した情報をもとにキーパーソン等と相談吟味する)
3、解決の模索(復職・継続、リハビリ受講、休職等可能性のさぐりあい)
4、枠組みの作成(この段階が問題を自らに有利に運ぶため最重要と言われる。基本的な復職・継続、雇用形態・条件、リハビリ受講、給与形態、電子情報機器&アクセス等の枠組を取り決める)
5、合意文書の作成(4、で決定した基本事項を文書にし、双方で保管する)
6、細目の作成(5、の基本事項に関し、交渉窓口・期日・期限・方法・品名・手順等々について、具体的細目を文書にして双方で保管する)

など、権利意識をもって手順を踏まえつつ、動揺することなくねばり強く交渉して、のちのちまで安定的な雇用関係維持につなげ得たらと思う次第ですが、このような努力のいらない共生の社会が1日も早く実現する日を待望するばかりであります。


第7回定期総会

 2002年6月1日(土)、東京・港区立勤労福祉会館において「タートルの会」の第7回定期総会が開催された。出席者数は68名であった。
 午前は総会、午後は記念講演と交流会、そして親睦懇親会を同会館内のレストランで行い、参加者は52名であった。
 総会は、内山幹事が司会進行を務め、下堂薗会長の挨拶、工藤副会長から相談事業の報告、吉泉幹事からメーリングリストとホームページについての報告、新井幹事から交流会事業の報告がなされた。
 また、滝口幹事から会計報告があり、それを受けて田中監査から会計監査の報告があり、承認された。
 ここで、滝口幹事の辞任表明に伴い、後任会計担当幹事として森崎正毅幹事に、そして会計事務担当としては、事務局から推薦し賛同を得た、新任幹事の伊吾田伸也会員にお願いすることとした。
 松坂副会長から2002年度の活動方針案が示され、つづいて予算案の提案が森崎幹事からあり、全員の賛同を得た。そして最後に工藤副会長から閉会の挨拶があり定期総会は無事終了した。
 午後の記念講演は「ちょボラでいいですか!?」というテーマで共同通信社の滝上広水記者にお願いし、下堂薗会長から紹介があり、約1時間の講演を頂戴した。
 そして、休憩後、交流会は持田幹事が進行役を務め、順次自己紹介がなされた。なかに会の相談活動等について、迅速な対応と個別のフォローアップ体制の欠落に厳しい指摘があった。会の役員はもとより、会員全員が会の進むべき道について、あらためて考えるよいきっかけとなった総会であった。

(事務局長・篠島永一)


2001年度活動報告

<相談活動>

1.私たちを取り巻く情勢
(1) 平成14年3月の完全失業者数は379万人(完全失業率5.2%)で、12か月連続の増加となっています。障害者の解雇者数も増加し、平成13年度中の解雇者数は4,017人に達しました。
(2) 視覚障害者にとってかけがえのない「あはき(あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう)業」の厳しさを背景に、今、「あはき法19条改正」を求める運動が高まっています。
(3) 現行の障害者対策に関する新長期計画は平成14年度で終了します。現在、新しい障害者基本計画と障害者プランの策定作業が進められています。
(4) 日本弁護士連合会「障害のある人に対する差別を禁止する法律」調査研究委員会は、同法律要綱案を作成し、広く関係者の意見を求めています。
(5) 平成14年4月、障害者の雇用の促進等に関する法律が改正され、雇用率の算定方法なども見直されます。
(6) 「平成13年身体障害者・児実態調査結果」によると、18歳以上の在宅の身体障害者は325万人(前回293万3千人)、内、視覚障害者は301,000人(9.3%)となり、視覚障害者数そのものは前回305,000人(10.3%)と、横這いですが、全障害者の1割を切りました。年齢では、60歳以上の割合が、前回の67.2%から73.4%に高まり、身体障害者全体の72.9%をも上回るとともに、障害等級では、1、2級の重度障害者の割合が59.5%で、身体障害者全体の45.1%を大きく上回っています。0歳児から17歳までの数が4,800人という数字と合わせて考えると、視覚障害者については特に少子化、高齢化、重度化の姿を浮き彫りにしています。このような状況を踏まえて、視覚障害者の雇用・就業問題を考えると、中途視覚障害者の雇用対策がますます重要になってくるといえます。

2.相談活動の概要
 この1年間に寄せられた相談は100件弱を数えました。相談経路では、事務局に電話や訪問という形で直接寄せられたものが約65%を占め、その他、HP経由(幹事用ML)、タートルML、HP掲示板、地方の幹事や会員などを通して、全国各地からとなっています。男女別では、男性が多く、年代別では、50、40代の働き盛りから多くありました。また、医療・福祉関係機関などから紹介されてくるケースも増えています。寄せられた相談の中には、日本ライトハウス、日本盲人職能開発センター、障害者職業センターなどへ繋ぎ、継続的に状況を把握し、経過を見守るという事例も増えています。なお、新潟交流会では、限られた時間でしたが、8件の面接相談を行いました。
 相談内容は様々ですが、例えば、以下のようなことで悩み、苦しんでいます。
※自分の目が見えないことを会社に知らせたらどうなるだろうか。どのように振る舞えばよいのか、退職、解雇などでの、不安と葛藤に苦しんでいるケース。
※明らかにいじめや不当な差別を受けているのに、人権侵害と闘う勇気がない。弁護士を紹介しても、相談する決心がつかないなど。このように、弁護士への相談や連携が必要なケース。
※退職してしまったが、これからどうすればよいか。あるいは、まだ退職はしていないが、退職したらきっと気持ちが軽くなるだろう。退職してから再就職を考えたいと思うが、どうすればよいか。相談をする中で、現実の厳しさを知り、同時に、可能性があることも知り、踏みとどまる決心をする。そして、今後何をすべきかと、気持ちが前向きに変化することを認めるケース。
※これらに共通することを結論的に言うと、「情報がない」ということに尽きます。また、できないと思い込んでいる。どうすればできるのか、そのためにも、具体的な事例を知りたい、ということになっていきます。
 タートルの会が結成されてから8年目を迎えた今、このような相談を通して、登録会員も増え、580名となっています。

3.復職及び継続等雇用の事例
 この1年を振り返ると、12人の人がタートルの会との関わりの中で復職や再就職を果たしています。
 その内訳は、元の職場に復職7人、再就職3人、あはき開業1人、初めての就職1人となっています。男女別では、男9人、女3人です。年代別では、50代が1人、40代が6人、30代が4人、20代が1人です。等級別では、1級4人、2級5人、3級はなし、4級、5級、「手帳に該当せず」がそれぞれ1人となっています。また、この中には、地域障害者職業センターや職業安定所に相談したケースが7件あり、実際に地域障害者職業センターで職業講習を受けたのが2件ありました。
 以下に、これらの事例を列挙します。
○15年ぶりに再就職の愛媛のYさん(2級)
○在宅勤務で銀行へ復職した神奈川のHさん(1級)
○公益法人へ復職した宮城のSさん(2級)
○職業安定所と職業センターに相談しながら復職した1級建築士の宮城のSさん(5級)
○医療福祉専門学校に再就職し、非常勤講師として教壇に立つ東京のSさん(1級)
○製紙会社に復職した愛媛のIさん(4級)
○大手印刷会社に復職した埼玉のIさん(2級)
○大手スーパー本社に復職した兵庫のOさん(2級)
○「分限解雇」に負けなかった福岡の看護師Nさん(手帳に該当せず)
○専門分野から進路を変更し、システムエンジニアとして就職した千葉の大学院生のAさん(2級)
○あはきの資格を取得し、再就職した千葉のOさん(1級)
○あはきの資格を取得し、自営開業した埼玉のMさん(1級)

4.今後の課題
 多様化する相談に適切に対応するために、支援のあり方について検討する必要があると考えます。例えば、相談ケースについて、対応の前後を検証し、定期的にフォローの状況を把握できるような方策を検討してみる必要があります。
 中途視覚障害者が安心して働き続けるためには、中途視覚障害者の原職復帰を保障するための実効ある施策が求められます。例えば、「障害者雇用法」の制定とともに、障害を理由とした解雇を禁止し、継続雇用のための在職リハビリ等を含む施策の保障など、雇用促進のための徹底した施策の推進が必要です。そのために私たちとして何ができるかを考え、これまでの成果に基づき、より社会に貢献していく必要があると考えます。

5.窪田裁判の現状と支援活動
 このことについては、「タートル24号」で既に述べられているところです。つまり、学校側が解雇を撤回したこと、それと同時に新たに休職命令を出してきたこと、これを受けて、窪田さんは新たな裁判と仮処分の申請をしたところまでは既に述べました。
 ここでは、その後の動きについてお知らせします。
 仮処分申請については、7月末、宮崎地裁より、窪田さんの主張を全面的に認める決定がありました。これにより、窪田さんの給与、ボーナスの未払い分が全額支払われることになりました。この仮処分が認められたことの意味は大きく、本裁判に対する有利な流れを作り出したといえます。窪田さんは今、学校側から要求された「検証」(8月20日)に敢えて挑戦し、それをやり遂げたところです。
 窪田さんが一日も早く学校側から出された休職命令を撤回させ、名実ともに復職が実現するよう、私たちは心から応援しています。

(副会長・工藤正一)

<交流会報告>

2001年度の連続交流会

 2001年度の連続交流会は、「こんな仕事をしています 第2弾」と題して、7人の方に発表していただいた。
 「パソコンを活用して新しい仕事にチャレンジ」と題して、5人の方に、登場してもらい、具体的な仕事の内容、パソコンの活用、現在の課題等についてお話していただいた。ここでは、新しい仕事の可能性や、「パソコンの活用」という点について具体的なケースが語られたり、支援機器やソフトを活用し自分のこれまでの経験をどのように生かしていくか等について熱く語られた。
 また、2人の方には、「職場における人間関係」をテーマとし、職場での人間関係をどのようにして作っていくのかを、具体例を挙げてお話していただいた。さりげない中に、いい人間関係を築くそれなりの工夫や努力が語られた。
 今回は、発表者が現在抱えている問題についても意識的に提起していただきました。このことは、発表者=特別な存在というのではなく。課題を持ちつつ日々がんばっている一人一人の職場での実践こそ大切にしていきたいという、私達の姿勢を具体的に表現できたものであると思う。
 人間関係のお話は、まとめることはせず、会報を参照していただいたほうが良いように思うので、前半の5人の方の発言の仲で、これから具体的に積み重ねていきたい課題についてまとめてみました。

1 職域としての可能性
 研修や人材育成の分野は、今後、重要かつ拡大していくと思われる。見えないところをサポートしてくれる社内の分業体制があれば、今まで身につけた知識を前提に、パソコンを活用した情報収集ができれば、この分野は、中途視覚障害者にとっての具体的な職域として十分に考えられる。ここでも、インターネットを軸にしたパソコンを活用して情報収集が十分にできることが、これからのひとつのポイントになるのではないか。
2 得意分野を生かすための支援機器
 社内で支援してくれるキーパーソンの存在の大切さと、タートルの会との繋がりが、大きな力となった。拡大読書器、画面の拡大や音声読み上げソフト等の補助機器やソフトを活用し、得意な英語を十分に生かしきり、貿易関係の仕事をこなす。得意分野と、支援機器の活用がポイントになるようだ。これまであまり語られなかった弱視者の仕事の可能性について具体的な提案があった。
3 自分を生かすための工夫
 視力低下の現状を会社にきちんと理解してもらい、画面読み上げソフトの活用で、今までの経験を生かすためにも、これまでのシステム開発の仕事を継続することを基本にし、システム開発の前段の仕事にポイントを置く方向で、会社と今後を検討している。
 会社を理解させることは、根気だけでなく、支援機器やソフトをどのように仕事に生かすかを具体的に提示していくことが伴わなければならないのではないか。
 また、今までやってきたことを生かす意味でも、同じ分野への仕事のこだわりの大切さも提起された。こだわりと工夫の両面が不可欠ではないだろうか。
4 事務職としての基本課題は
 健康診断の予約と調整の仕事を、パソコン、電話、点字によるメモという3つの組み合わせで行っている。話したことをメモしたり、データを加工して、またそれを活用したりして、事務仕事の基本をしっかりこなすことの大切さが提起された。また、周囲の人とのつながりの重要さも提起され、それを自分から働きかけていくことの大切さが語られた。
 健康診断の予約調整はもとより、この基本作業をこなしていくことは、事務職の可能性を考えるとき、前提になるのではないか。
5 視点を変えて
 地方自治体勤務。視力の低下のなかで、いくつかの部署を回り、現在視覚障害者の自立のための諸講座を担当。不当な扱いを受けたりしたが、割り切ってとにかく障害者のための仕事をしようと気持ちを持ち直し、勤務を継続する。
 ある意味での割りきりが、これからの仕事の可能性を作っているのではないか。
 中途視覚障害者が自らの体験をばねに、視覚障害者の自立支援の仕事についていくことは大きな意味があると思う。
 パソコンの活用は、会議録や、資料のテープ起こし、活字で印刷された資料をスキャナーで読ませる、メモする、 資料を作り、保存しておいて、必要な時に取り出す等、基本的な活用が不可欠なようである。

地域交流会

 本年度の地域交流会は、2001年11月17日(土)〜18日(日)にかけて、新潟市において開催した。
 交流会は、障害年金請求上のポイントについての講演と、パソコンなど周辺情報機器を駆使し、立派な実績をつくっている中途視覚障害者三人による、「見えなくても働けます 働いています」〜 私の工夫、私のチャレンジ 〜と題したパネルヂィスカッション、並びに初期相談等を行った。
 はじめて北陸で行われたタートルの会の地域交流会には、地元の幅広い分野からの参加者に加え、岡山、和歌山、奈良、石川、岩手、北海道などなど遠路からの総勢120名を超える参加者でにぎわい、活発な質疑応答、進路・情報機器・講習を受ける場所などの初期相談、交流等々真剣な意見交換が行われた。
 出席者の一人は、この度のパネルヂィスカッションから
@働くこと、お金をもらうことの厳しさ、また、危機感といつも新しいものへ挑戦し続ける姿勢に感動した。
A働きつづけるための人との繋がり、キーパーソンの存在の大切さ、
 何気ない日常の中での努力が具体的でよく分かった。
B採用時の視力が徐々に落ちていく中で働き続けることへの苦悩と、これから周りの方々に理解していただく努力をしなければならない厳しい現実のことを知った。
Cそして、3人共、どんな仕事でも毎日の努力が大切、それは人間として当たり前のこと、仕事が出来ないことを「障害」のせいにしないなどのことを教えてくれたとの感想を語っている。
 初期相談は、8名もの希望者があり3室に分かれ、一人30分程度の相談になったが、地域での出張相談みたいなものの必要性を思わせるものであった。
 この交流会がきっかけとなり、視覚障害者の社会参加の輪が広がってゆくことを願っている。
(幹事・新井愛一郎)

<HP & ML 事業報告>

会活動におけるインターネットの活用について

(1)メーリングリストについて
(A) 基本的事項
* 管理者のe-mail owner-turtle@sl.sakura.ne.jp
* 開設年月日 1997年7月31日、朝日ネット上で開設。
       2000年3月1日、さくらインターネット上に移行。
* 開設契約ネット SRSさくらインターネット
* 開設費用 年間 4,000円 + 消費税
* 登録メールアドレス数 2002年5月25日現在 317
  (2001年5月31日現在は256) (注)
* 通算書込数 2002年5月30日現在 6804, (2001年5月31日現在5349より1365増)
(注)一人で複数のメールアドレスを登録している人もいるので、メーリングリスト(以下MLと略記)参加者の実数は310名強と思われます。
 タートルの会のMLは、その参加者数には多少変動がみられますが、長期的には増える傾向にあり、これまで年あたり数十名増える形で推移してきています。
(B) MLの書き込みの内容等
 MLで交換される情報は、会活動に関わる情報交換をはじめとして、復職やリハビリにまつわる相談や情報交換、関連放送番組や行事等のお知らせ、便利グッズ、視覚障害者の生活やリハビリに関わる話題等多岐にわたります。
 この1年ほどのMLの書き込みをみると、職場復帰に向けての近況報告、職場における現状や課題、あるいは、それぞれの地域における中途視覚障害者に関する取り組みの紹介といった会本来のテーマに即した話題が多くみられ、更には、公共部門の仕事発注と障害者の働く場の確保、除外率制度をはじめとする障害者雇用の仕組み、資格制度の在り方等々社会的な側面に関する話題が増えてきているとの印象を受けました。
 職業や生活といったプライバシーに密接に関わる内容の書込みが増えてきていることから、以前より一部で指摘のあったプライバシー保護の問題に対応するにはMLの在り方をどうするか、今後更に考えなければならない課題になります。

(2)ホームページについて
(A) 基本的事項
* URL http://www.turtle.gr.jp/
* 公開年月日  1997年11月22日。
        2001年9月15日よりSRSさくらインターネットに移行。
* 開設契約ネット  SRSさくらインターネット
* 開設費用  利用料年間20,000円 + 消費税
       ドメインの年間管理費用 7,000円 + 消費税
(B) ホームページの構成・内容
 ホームページの構成は、以下の12項からなっています。昨年度からの変更はありません。
 ・新着情報(ホームページ更新情報)
 ・お知らせ&ご案内
 ・タートルの会とは…
 ・なんでも掲示板
 ・こんな職場で働いています
 ・話題あれこれ〜MLから..
 ・手記集『中途失明』出版
 ・おしゃべりサロン
 ・会報『タートル』
 ・玉手箱!(各種資料)
 ・タートルMLへのお誘い
 ・関連リンク
 従来の朝日ネットからSRSさくらインターネットに契約プロバイダを乗り換えて機能の強化を図りました。結果として2001年9月より新装オープンし、主に次のようなことが実現できました。
 ・ アクセスカウンタを音声出力で聴けるようにした。
 ・ ホームページ内のキーワード検索を可能にした。
 ・ CGIという仕組みの利用によりメンテナンスにかかる労力を軽減できた。
 ・ 新潟交流会の一部を音で掲載できた。
 ・ 窪田先生支援署名収集に一定の役割を果たした。
 なお、1997年11月の開設から2001年9月前半までのアクセス数が17,000余であるのに対して、その後の8ヶ月で10,000を超えており、単純に数の比較からすると大きな伸びとなっています(2001年9月15日から2002年5月26日までのアクセス件数 10,548)。
(C) 今後の課題
 技術的には音のデータを聴きやすい形でホームページに掲載できるようになりましたが、文字で載せる場合と異なり生の声を載せることには多くの方が抵抗を感じるようです。そのため交流会の様子等を音で掲載して、参加できなかった方をはじめ多くの人に聴いてもらえるようにするとの当初の計画はなかなか進んでいません。
 パスワードを知らないと入ることのできない会員専用の領域をホームページ上に設け、広く一般公開するのに抵抗のあるもの・適さないものをそちらに掲載するとの方法も考えられますが、会員の皆さんのコンセンサスを得るまでにはまだ時間がかかると思われます。
 一方、MLにおいて、中途視覚障害者の復職にまつわる様々な経験をホームページ上に載せてこれから復職する人の参考にしてもらってはどうかとの意見が出されましたが、それに関連して、タートルの会が関わってきた相談事例を会として掲載するようなことは、相談してこられる方との信頼関係が会活動の何よりの前提であることから、軽々に行うべきでないとの意見が多く寄せられるといったことがありました。
 MLと共通する課題になりますが、情報の共有とプライバシーの保護をどのように調整して両立を図るか、また、それに関連して会員専用サイトの設置等をどのように考えるのか、ネットワーク参加者が着実に増えつつある今、重要な課題になってきているといえます。

(幹事・吉泉豊晴)

平成13年度・収支決算報告書

(自:平成13年4月1日 至:平成14年3月31日)
平成14年 6月1日

<一般会計>
(単位:円)
○収入の部
科目 金額 摘要
前年度繰越金   1,643,496
一般会費 895,000 @5000×179人
寄付 100,000
特別会計より振替  159,480 手記集売上
雑収入      17,697 銀行利息・幹事会懇親会残金他
合計 2,815,673

○支出の部
科目 金額 摘要
講演者謝金 10,000 総会及び交流会(1月総会 1月交流会)
交流会録作成費 120,720 ワークアイ船橋へ委託(6回分)
機関誌発行費 155,515 印刷費・編集費
通信費 168,070 切手代・第3種郵便・窪田さん支援関連物送料、等
パンフレット作成費 116,130 タートルパンフレット増刷(2000冊)
総会費 51,367 会場借用料・遠方幹事交通費
地域フォーラム運営費 58,240 ボランティア交通費・昼食代補助
相談活動費 28,640 相談に関する交通費等
備品購入費 168,179 封筒、点字用紙・タックシール印刷用紙等
ML諸費用 14,875 さくらインターネット・タートル幹事用ML
HP諸費用 36,870 2001年4月〜2002年3月分
諸雑費 32,851 祝電・忘年会費講師負担分他
小計)   961,457
次年度 繰越金 1,854,216
合計 2,815,673

<特別会計> 手記集関連 収支
○収入の部
科目 金額 摘要
 手記集売上代 191,000
 発送費返金分 20,340
  計) 211,340

○支出の部
科目 金額 摘要
  発送費 51,860
  一般会計へ組入れ 159,480
   合計) 211,340

(備考)
資産残高 平成14年3月31日現在 …… \1,854,216
郵便貯金残高 \1,825,582
銀行預金残高 \24,777
事務局所持金 \3,857

以上の通り、報告いたします。       会計担当:滝口 賢一
会計監査の結果、相違ないことを認めます。   監査:田中 均

平成14年度・予算

(自:平成14年4月1日 至:平成15年3月31日)
平成14年 6月1日

○収入の部
科目 金額 摘要
 前年度繰越金 1,854,216
 一般会費 900,000
 寄付 50,000 雑収入 15,000 銀行利息 等
    計) 2,819,216

○支出の部
科目 金額 摘要
(事業費)
講演者謝金 30,000 交流会・総会 6回
 交流会録作成費 120,000 テープ起こし(ワークアイ船橋へ委託)
 機関誌発行費 200,000 会報など印刷
 通信費 200,000 会報など郵送代金
 資料印刷発行費 1,500,000 パンフ増刷、『中途失明ver.2』出版 (*1)
(活動費)
 総会運営費 80,000 会場借用料・旅費補助分 他
 地域交流会運営費 150,000 会場借用料・ボラ交通費 他
 PCサポート関連費 60,000 ソフト代 等
 相談活動費 80,000 相談時の旅費援助 等
(会議費)  会議費 40,000 お茶代 等
(事務費)
   ML運営維持費 15,000 さくらインターネット、Hopemoon
 HP運営維持費 40,000 2002年4月〜 1年分
 備品購入費 180,000 封筒、タックシール 等
(予備費)  予備費 124,216
    計) 2,819,216

(注) *1:「中途失明ver.2」出版については、本年度内に印刷完了、
 印刷費用などを本年度計上し、売上収入は次年度以降の
 計上を予定。

平成14年度活動方針

(1)相談活動の充実
 随時及び幹事会、交流会の開催日
 初期相談を中心に進めていきます.
 中途で視覚に障害を受け、仕事や日常生活に不安や悩みを抱えて、思い悩んでいる本人、家族、友人らの相談を幹事を中心としたメンバーで相談会を実施します.
 リハビリ施設、各種の福祉制度、視覚を補うための補助具や機器、等の情報提供。各自の経験や工夫等を交えて意見交換を行います.
(2)連続交流会の実施
 1.和田秀樹氏の講演 9月28日(土)
 2.第3弾「こんな仕事をしています」 事例発表 10月19日(土)
 3.地方交流会in京都11月9日(土)
 9月の交流会は、 『「甘え」の成熟』の著者である和田秀樹氏に講演をいただき、よりよい人間関係について深めていきたいと思います。
 10月の交流会は、第3弾「こんな仕事をしています」事例発表を行います.数名の働く仲間の職場の現状と問題点などを発表してもらい、意見や情報の交換等を行います.
 11月の地方交流会は京都で行います.各地の会員の要望とタートルの会の活動を広く知ってもらうと共に、各地の視覚障害者団体との親睦及び交流をするために実施します.
(3)交流会の充実(講演内容と相互交流)
 1.講演&忘年会 12月7日(土)
 2.歩行について 1月18日(土)
 3.テーマ未定 3月15日(土)
(4)復職・定着支援活動の充実
 定着支援については、仕事を続けて行く上での人間関係、補助機器等のアドバイスを行います.
 復職をするための情報提供や会社との交渉に関するアドバイス等を行います.
(5)メーリングリストやホームページの充実
 メーリングリストについては、全国の仲間のコミニケーションの一つとして、近況報告、質問、趣味そして各地の話題等が話し合われています.さらに皆が気軽に参加できるような仕組みを考えて行きます.
 ホームページについては、視覚障害者に関する情報の蓄積をします.さらに新しい試みとして、講演会等の内容を音声で聞けるようにしていきます.
(6)パソコンボランティア活動の充実と連携の強化
 各種のスクリーンリーダで使えるビジネス用アプリケーションの情報交換及びサポートを行います.またタートルの会員が参加している千葉県の「社会福祉法人あかね」、「トライアングル」、東京の「NPO法人SPAN」などと連携をして行っていきます
(7)機関紙「タートル」の発行
 5月、8月、12月、2月の各号を発行予定
 編集委員会の設置.会報の発送方法の見なおし、従来の「墨字版」のほかに「電子メール版」や「テープ版」を加えて、会員が自力で読めるようにします.
(8)本の発刊
 1 「ロービジョンのための生活便利帳」(JRPS、弱問研との共同執筆) 8月1日発行、発売
 視覚障害者の情報をまとめた本で、以下のような項目です。
 1.手帳・年金・手当、2.補装具・日常生活用具、3.障害者情報バリアフリー化支援事業、4.各種サービス、5.教育、6.日常生活訓練、7.就労・職業訓練、8.関係機関リスト、9.関係団体・ボランティア団体リスト、10.関係図書・HPリスト
 2 手記集「中途失明 part2」   12月9日(発行予定)
 本の構成案は、
 第1部.プロローグとして、 第2部.中途失明、その実態から職場復帰へ、 第3部 現状と今後…、 第4部 雇用者側の声、家族の声・・・、 第5部 資料編、を考えています。
 多くの会員の体験をぜひ出していただき、みんなで作り上げていきたいと思います。
(副会長・松坂治男)


【第7回定期総会 記念講演】
「ちょボラでいいですか!? 」〜タートルの皆さんと出会って〜

  講師:共同通信社メディア局編集部 記者 滝上広水氏

 共同通信の滝上です。「タートルの会」とはまだ1年ぐらいのおつき合いで、みなさんの取り巻かれている状況について余り認識がない段階で、講演というのもいささか気がひけますが、何か私にできることがあればとお引き受けしました。
 さて、私の勤める共同通信社ですが、北海道から沖縄まで全国の地方新聞社がお金を出し合ってつくった会社で、それぞれの地方紙にニュースを流す等の役目をもっています。
 現在の職場は、インターネット、BSデジタル放送などIT分野のメディア・サービスが主力のセクションです。ワールドカップが始まりましたが、FIFA(国際サッカー連盟)の公式サイトがヤフーにあって、ヤフーに共同のニュース、特にワールドカップのニュースを買ってもらっているものですから、ニュースや写真を送るという作業が集中していて、これから31日の決勝戦まで忙しくなりそうです。
 私の記者経験は28年ほど。10年ぐらい関西で社会部記者をやって東京へ戻り、英文ニュースを流す海外部というところで国際報道の分野に携わりました。現在のメディア局では、デスクとしてニュース編集の仕事をしています。現場から離れたデスクワークで、少し現場の話にはうといところがあります。
 ところで、会場へ来るとき分かったのですが、この会館の前は薩摩藩邸だったんですね。
 「田町薩摩藩邸」という標識が出ていまして、ここで西郷隆盛と勝海舟が江戸開城の談判をしたと説明がありました。こういうところで皆さんとお話ができることに何か不思議さを感じると同時に、チャンスをいただき光栄に存じます。
 ここに座らせていただくきっかけなんですが、1年前、対面朗読について調べていたら、『中途失明〜それでも朝はくる〜』という本をタートルのウェブサイトで見つけました。どんな本かと思い、電話で在庫をお尋ねすると「ありますよ」ということで、篠島先生にお話を聞きがてら、四ッ谷の日本盲人職能開発センターをお訪ねしました。それ以来、交流会などに参加しているうちに、今度の総会で何か話をということになったわけです。
 中途失明という出来事について身近に感じたことに、一つは年齢的なことがあります。私は団塊の世代になるのですが、40代の初めぐらいから発症される方が結構多いのに気づきました。男にしてみればちょうど働き盛り、中堅どころに入ってくるころで、職場で非常に居づらくなるという状況を、この本を読みながら実感しました。
 言葉でいうと身につまされるという言い方になるかもしれません。人生の中でいろいろ障害というか、乗り越えなければならないことがたくさんありますが、事故などでハンディを負うこともあり得ますし、考えさせられることが多々ありました。
 私は新聞記者という仕事をしていますので、個人的な関心以外に、広く社会のいろいろな現象や問題にも関心があります。特別に何か思い入れがあってというよりは、皆さんのお話を聞いて何か感じることがあればいいなと思っています。
 本の中に学校の先生のお話が何カ所かあり、篠島先生にお尋ねして都立工芸高校の山口先生を紹介して頂きました。山口先生も団塊の世代で、学生時代やお子さんも一緒ぐらいと、ほぼ私と同じ状況でした。発症されたのはやはり40代初めということで、我が身に重ねて考えながらお話を聞きましたが、そうした状況に置かれ、それにどのように対応していったかについて、私自身、思いつかないことがたくさんありました。
 まず第1の局面はやはり、家族がいて食わせていかなければならない、さあどうする、ということだろうと思います。先ほどから出ていましたが、初期の情報といいますか、そうなったとき最初にどうしたらいいかという情報が、あるのとないのでは随分違うんだろうなと思います。「タートルの会」や国立身体障害者リハビリテーションセンターなどにたどりつくまでいろんな方々の手引きがあって、職場へ1年ぐらいで復帰されたという山口先生の話を聞き、自分自身がそうなった場合の混乱ぶり、慌てぶりが目に見えるような気がしました。
 同じ世代の同じような立場の1人のお父さんであったり、会社員であったりということを考えてみますと、もう少し社会というか、周りで何かできることがあるのではと思いますし、それが今日私のお話するテーマでもあります。
 ボランティアというのは、なかなか難しい部分があると思います。「ちょボラ」というコピーが一時期テレビコマーシャルやラジオで流れましたが、こうした呼びかけが、それなりに受け入れられる時代なのかな、と感じています。「ちょボラ」は、「国際ボランティア年」で電通という広告代理店が考えた公共広告らしいのですが、それが何となく時代を反映しているというような感じで、割と受けたのではなかろうかと思います。
 「ちょボラ」を通して社会の様々な問題について真剣に考え、深く理解するきっかになればいいのですが、動機づけとしては分かりますが、そこからが大変な気がします。それでも、皆さんといろいろ交流したりお話ししたりしながら、何かできることがあったらやりましょう、といった状況があるのかな、そういう状況をつくるとしたらどうすればいいのかな、と思っています。
 以前、「小さな親切大きなお世話」というのが流行りましたが、これは、経済が右肩上がりで景気のいいとき、何かみんな忙しくてそうそう人のことに構っていられない、一種、発展途上みたいなときに生まれた言葉かなと思います。そのような時代背景では、「ちょボラ」という言葉は出てこなかったと思うのです。
 いま「ちょボラ」という言葉がそれなりに受け入れられているというのは、停滞の時代であまりいい話がないときに、ふと自分の足元や周囲を見回してみるような気持ちが出てきて、介護の問題とか、高齢化社会とか、人の一生の中でお互いに助け合わなければいけない時代にいることに気づいた、ということじゃないかと思います。
 こういうコピーが出てきて、それが実態を持ってちゃんと実際に根づくものかどうかわかりませんが、日本もそういうふうに変わってきているのかな、と感じるところがあります。視覚障害の方々を含め、お互いに助け合って共生していこうということに、掛け声をかけ合っていけたらいいなと思います。
 話が戻りますが、昨年6月に山口先生から、宮崎の窪田先生が学校側から解雇を迫られて大変なんですよ、と聞きました。ほぼ本人はあきらめていて、このまま辞めざるを得ないかなと思っているということでした。たまたま篠島先生から、弁護士の清水先生が、障害者弁護団というのを組織されていると聞いていたので、すぐに清水先生に相談しました。清水先生の反応は非常に早くて、間髪を入れずに窪田先生との話し合いが始まりました。
 そのうち、宮崎日々新聞の延岡支社の女性記者がずっと窪田さんの問題を取材していることがわかり、それなら話が早いということで延岡支社の方に電話を入れました。彼女によると、学校側の対応は非協力的で、もう後は記事にして訴えるしかないのではということでしたが、それだけでは事態が変わらない可能性があるので、法的手段に訴えながら世論にも訴えていくということなどを話しました。
 その後、清水先生は何日もたたないうちに宮崎に行かれてるんですけども、窪田先生は当初、「裁判なんかとてもとても」といった気持ちで話をされたようです。もしかしたら闘えるのではないかという手ごたえを感じられ、「ではやってみましょう」となったのが7月の終わりぐらいですから、解雇の日時が1日、2日後に迫った土壇場で動いたとことになります。
 8月に入り、ちょうど大阪で開かれた視覚障害教師の会の研修会が抗議集会になって、宮崎日々もそれに合わせて最初の記事を掲載しました。研修会には私も参加していて、集会の様子を宮日さんに伝え、こんなふうに抗議の声が上がっているという記事や、さらに解雇問題を論説的に指摘する記事がタイミングよく出ました。
 その後、タートルの会など関係する団体が抗議の声を寄せたり、支援、カンパなど運動が発展して解雇撤回、休職ということになり、いまは裁判のやり直しになったようですが、裁判の流れはいい方向に向かっていると清水先生から聞いています。
 窪田先生と電話で話をしたときですが、「(解雇されたら)女房に働いてもらい、障害年金と合わせて月20数万円ぐらいで何とかやっていくしかない」と、奥さんと一生懸命話をしているということでした。学校側の誠意ない対応に、部外者ではありますが少なからず憤りを感じました。
 「目が悪くなった、教育の仕事はできないだろう、だからやめてくれ」というように単純に対応するケースは、いまはあまりないと聞いていますが、たまたまその学校は全くそれを変えようとせず、ともかくいまだに、「学校も一種の経営だから、障害を持たれている方を雇用していくわけにゆかない」と主張し、この裁判を最後までやるという感じのようです。
 私はマスコミの世界にいますので、機会があれば報道という形にしたり、いろいろな形で問題を提起していくことが可能です。それはおいおいということで、とりあえずこの場で、みなさんからいろんな話を投げかけてくださればと思っています。
 今回の総会の案内を見た茨城のN先生がメールをくれて、「ちょボラ」について「私もうれしかったことがあります」と自分の経験を教えてくれました。「エレベーターに乗る時に、中に何人乗っているか、どいう状況かがわからない。乗っている人がおはようございますと声をかけてくれた。それで、1人乗っているということが分かった。非常に安心した」「私としてはちょっとした声掛けが非常にうれしかったんです」と書いてありました。そういうさり気ないというか、自然に「手を出す」「肩を貸す」「声をかける」ということでいいんだろうと思うんですが、なかなかそういうふうにいかないのかな、と感じるときがあります。
 みなさんが、こうして欲しいという時に、軽く手を貸してもらうことでも、苦労することがあると聞いています。そんなに難しいことではないようでも、相手との間に意外に距離があるようです。でも、ちょっと手を差し出したことがきっかけで、コミュニケーションが始まることもあるし、段々、普通の感覚でやれるようになるのでは、などと思っています。
 山口先生に「一杯やりましょう」とお誘いしたことがあって、その時、肩を貸すとか、手をちょっと出すとかということが、すごくテレクサかったんですよね。何故でしょうね?「余計なお世話かな」というような部分が、最初のうちはあったかもしれません。
 余計なお世話って変ですが、どの程度の援助というか、手の差し伸べ方でいいのか、そのとき迷いました。ただ、山口先生が、「肩に手を置かしてください」とか、「こちら側に立ってちょっと手を出してください」と指示をして下さり、「あぁ、これで十分なんだ」と初めて理解したわけです。
 それで、一緒に飲み屋さんまで行ったわけですが、先生は道筋をよく覚えていらっしゃって、「ここら辺で坂があるでしょう」「もう信号ですね」といった具合で、お店に入ると「いらっしゃい」とおなじみで、席も決まっているみたいでした。「トイレはあっちですから」と、むしろ先生にリードしてもらいました。結局、そういうことがきっかけになって、私も駅とかで目の悪い方に会うと、もう何の抵抗もなく手助けができるようになりました。
 こんな簡単なことが、なんで最初からうまくできないのかなと不思議な気もします。地下鉄でけんかをして、若いグループがサラリーマンを殴り殺してしまったという事件がありました。「詰めろ」と言ったのを言い返されてかっとして、はずみで殺してしまったというのですが、そういうふうに反応するしかないというのは、やはり、少し異常ですね。
 それから、あちこちで猫殺しとかが続いていますが、この間、ゴールデンリトリバーがゴルフバットで殴られて殺されるという事件がありました。理由はないみたいですけど、ちょっと肩を貸すとか、手を差し伸べるとかということがだれでも普通にできる、そういうふうにまだなっていないんだなという印象です。
 それはなぜかということになると、ちょっと大きな問題になるかもしれませんが、まだまだ日本人が大人になっていないということなのかもしれません。経済成長が一段落して、停滞の時代に入り、これから貯えた財産を使おうかというときに、余りにも何も考えないで突っ走ってきたということではないかと思います。
 私なりの考えはこうです。福祉の問題はずっと延々あって、今に始まったことではないのですが、福祉の問題に取り組むことで、社会を変えていくという時代に入っていってもいいのではないかと思うのです。みなさんたちが蓄えてきたノウハウというか、いろんな意味での生き方が逆に社会に役立つということがあり得るのではないかと、漠然とですが思っています。
 それをマスコミの仕事として、伝えなければいけないなと思っているのですが、ニュースとしてみなさんの活動を伝え、問題を投げかけるというのはそう簡単でないところがあります。 ですが、「中途失明パート2」の発刊などの機会に、編集などのお手伝いや、いい情報を提供できるような参加をさせていただければ、お役に立つこもあるのではないかと思っています。「ちょボラ」ということで始めたことが少しでも形になれば、というのが今つくづく思っていることです。
 以前、国際報道のセクションにいたときには、いろいろなボランティアの方々とおつき合いすることがありました。一時、インドシナ難民の問題が随分あって、そのとき、難民を支援するグループの方々から、ボランティア活動、特に国際協力などについて取材し記事を書きました。
 ニュースというのは、新しいというか、何かそこに引きつけるものがないとなかなかニュースにならないので、こういう会合があって、いろんな知恵を出し合っていると言っても、ニュース記事として流れることにはなかなかならない仕組みになっています。
 ですから、生活欄とか、家庭欄とか、違った視点で取り上げていく必要があるのですが、難民の問題については、なかなか取り上げられず、現状が伝えられないところがありました。ボランティアの方々の陰での努力というのが伝わらなくて、私としては精いっぱいやったのですが、やはりそこに日本の社会みたいなもを感じました。
 共同の記事は、ジャパンタイムズなど英字紙にも流れるんですが、あとは外国通信社、APとかロイターですね、こうした通信社を通じて英語圏の各国の新聞やテレビに伝わります。東京にも各国から記者がきていて、アメリカ人やイギリス人が、私どものニュースを見て報道するんです。難民問題などは日本の新聞が報道するより、やはり欧米のメディアの方が反応がいいんです。これはやはり国際感覚なんですね。
 アフガンの問題がありましたが、欧米人がどこにでも行って、顔も、口も出すということに賛否あって、腹を立てている人が結構います。それでも彼らの国際感覚に日本人はまだまだ追いついていない。日本人は外交下手ですから、難民問題とかに非常に鈍感なんです。
 この間、中国の瀋陽にある日本総領事館で北朝鮮人家族の亡命事件がありましたが、ああいう事態になったときの外務省を含めた稚拙な対応ぶりというのは非常に典型的なんです。国際的な分野での日本人の行動は、外交も国の方針も含めて、非常に稚拙で独自の判断がない状況なんですね。
 結局、欧米というのはそういうところが練れてますから対応が早いし、それを解決できるノウハウを蓄積しているんですね。
 ですから、こちらから流したニュースに、欧米圏の記者たちが素早く反応して、逆に日本の役所をつついて記事にする。その一方では、日本の国内紙は出遅れてしまうというような、逆立ちした現象が見られました。
 今、ニュースを見ていて際立ってわかるのは、官僚や政治家の無能ぶりです。エイズ問題やサリドマイドなどの時もそうでしたが、例えば厚生省の厚生行政の無能ぶりというか、無為無策ぶりみたいなものは、本当に憤りを覚えるような点が多いです。
 結局、官僚自身の思い上がりを変えていくのは、ボランティア活動などを通して培われた市民感覚ではないかと思います。問題解決のノウハウ、経験を生かしていけば、逆に官僚を動かすこともできるのではないかと思うのです。
 とくに最近は、市民の皆さんたちの活動のすそ野が随分広がってきていると思います。こうしたすそ野の広がりを大事にして、自分たちがこつこつと積み重ねてきたことが、いつか大きな力になると、願望も込めて、ぜひそういうふうに持っていきたいなと個人的には思っています。
 民主党の菅直人という代議士がいますが、彼は市川房枝さんの市民団体の出身で、いわゆるボランティアというか、市民団体で育った政治家です。辻元清美という代議士も「ピースボート」という市民グループから出てきています。それは一言でいうと、戦後数十年を経て、市民運動がある意味で市民権を持ち、すそ野が広がってきたということではないかと思うのです。
 市民といっても言葉だけではなく、実態を伴っていなければならないと思います。その意味で「タートルの会」は、実態を持った市民の集まりだと思うんです。また、反原発運動とか、環境問題を取り上げている市民団体とかは、実態だと思うのですね。
 例えばエイズ問題では、官僚の壁の前に市民運動だけでは問題解決に至らなかった。それが市民運動出身の政治家があそこまで動かしたというのは事実だし、市民運動の土台がしっかりしてくれば、社会状況を変えられるという実例ともいえます。
 私がいた関西には消費者運動の歴史が古くからあり、そもそも消費者運動の発祥は関西で、神戸灘生協というのが食品問題など生活環境の改善に取り組んでいました。
 東京にいると東京の思考しかなくて、ここが中心になってすべてが動いていると錯覚しがちですが、実はそうではなくて、社会問題や世の中のことを、きちっと的確にとらえているグループが関西にあって、消費者の視点から「おかしい」という声を上げている。いろいろな方々にお話を聞いているうちに、「これはむしろ東京というところがおかしいのではないか」と思いはじめ、そういう市民運動に関心を持ちました。
 このことはぼくにとって驚きであり、それが記者としては随分勉強させられた点でした。
 東京に戻ってからは、東京は非常に大きくて森の中に入ってしまったようで周りが見えない状況が多いんですが、時々あの頃を振り返りながら、市民の小さくても粘り強い力を集め、あきらめないでお互いに協力し合っていけば、いつかは何か形になるのではないかと思っています。
 「ちょボラ」で始めたことが、いずれは社会を動かす力になればと思っています。


<会の基本的考え方>

 下記の会の基本的考え方は、第7回定期総会を総括し、さらに「タートルの会メーリングリスト」に問い掛けられた問題について、幹事会で話し合いの結果、まとめたものです。会員の皆様からの厳しい指摘や助言があり、これらに幹事が真摯に向き合い検討の末、まとめあげたものであります。不十分であり、まだまだ課題や疑問に思われる点もあるかと思いますが、今後ともみんなで会を育てる気持ちで意見をお寄せ願えれば幸いです。

1.会の基本的な方針について
(1)タートルの会は、当事者の会であることを再認識し、自らが立ち上がれたら、次に続く人のために何かをしようとする気持ちを持つことが大事であることをそれぞれの会員が主体的に認識してほしい。
(2)タートルの会は、本人の復職・継続・再就職に際し、複数の役員と相談を行い、よりよい方策を見い出す努力を重ね、助言や支援をしているが、やはり最終的には自らの努力が最重要であることを自覚してもらいたいことを訴えたい。

2.会報について
(1)原稿執筆の依頼をするときは、内容、字数、タイトルの要否、提出期限、掲載号などを記載した依頼状を送付する。原稿には本人が「題名」をつけることを原則とするが、題名をつけるか否かについては本人の意思を尊重する。
(2)提出された原稿について、可能な限り原文を尊重することとするが、誤字脱字、句読点の位置、意味不明な表現、明らかな間違いなど修正した方が読みやすいと考えられるときは、原文と修正文とを執筆者に送付して了解を得た上で掲載する。また、交流会等の講演・事例発表については、編集した原稿を発表者に提示して確認をしてもらう。
(3)編集委員は、会報編集会議を行い、会報の構成、内容、原稿のチェック、連絡などを共同して実施する。
(4)テキスト版については、メールにより希望者に配布することとし、会報及びMLで呼びかけ、希望者を募り、事務局で取りまとめる。
(5)テープ版については、なるべく配布する方向で検討する。多数の希望があった場合にも対応できるようにダビング、発送まで行える体制をとれるよう他団体との連携を模索する。
(6)啓発活動の観点から、マスコミなど必要と思われるところへは引き続き送付する。

3.会員について
(1)会費を2年以上滞納している会員については、会員名簿から抹消し、退会してもらい、順次整理する。
(2)これまで、会費の納入については十分に周知していなかったので、会への積極的なかかわりや会費の意義などを呼びかける。

4.メーリングリストについて
(1)メーリングリストの運営システムは、現状を維持する。
(2)ただし、できるだけ「顔の見える」関係でのコミュニケーションが取れ書き込みしやすい場とするようメーリングリスト運営規則を工夫する。一般的なネット上におけるエチケットの遵守は当然の前提とし、そのほか、参加者に自己紹介をなるべく投稿してもらうよう呼びかけるなど積極的に書き手として参加していただくよう求める。
(3)そうしたメーリングリスト運営規則の参加者への周知・徹底を図る。
(4)なお、規則の適用により抑制的雰囲気が生まれないよう参加者の理解を得ながら進めていく。
(備考)メーリングリストの在り方については、会員専用MLと参加任意のMLの2種類を設ける案についても検討したが、参加者のメールの読み書きに要する力を分散させてしまい低迷につながりかねないこと、2種類設けたけれども両者の参加者が結局ほぼ同じとなり投稿内容も重複してしまうという前例があったことから、タートルの会としては一つのメーリングリストでいくこととした。 また、視覚障害にまつわる情報や体験が少しでも同じ障害を持つ仲間の指針となって欲しいというタートルの会の活動趣旨に照らし合わせるなら、会として設ける一つのメーリングリストを会員だけ参加可能とするよりは、今までどおり会員以外の人の参加も許容する形が望ましいということで概ね同意された。

5.地方交流会について
 現在の年1回を超えて開催することは厳しいものがあるが、地方での開催を希望する場合は、手を挙げてもらい、その後具体的に検討する。

6.幹事会・初期相談会
 あらかじめ参加要請する人を除き、幹事が対処する。


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サロマ湖ウルトラマラソン大会から既に2か月以上が経過した。よく完走できたものだと改めて思う。この大会に1年余かけてきたが、1週間前の緊張感と過酷なレースを振り返り記録としてまとめてみた。これを吉原先生をはじめ、マラソン、スポーツ愛好家にささげたい。
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青いロープのドラマ
−サロマ湖100キロウルトラマラソン大会の記録−

小川 剛

この大会に1年間かけてきた。最初で最後の大会だと心に決めてきた。1,000時間、5,000キロ練習を重ねてきた。今は故障もない。スタートラインに立てるだけでも幸運である。伴走者と青いロープで結ばれて、100キロの壮大なドラマが待ち受けている。自分との戦いのドラマである。
 もうマラソンは20年も続けてきた。6年前事故で光を失った。しかし走り続けてきた。今回の100キロマラソンは、晴眼の頃を含めてはじめての体験である。この大会の目標には、障害を克服し、そしてこの「視力障害を乗り越えていく」のだ。ゴールは遠い、しかし必ずある。この間、何が待っているか自分にも分からない。練習量は多くはないが、やるだけのことはやり遂げてきた。走ることは喜び、そして、この喜びを力にしていこう。
 スタートの号砲がなった。キロ6分半というゆっくりしたスピードで走りはじめた。爽やかな空気が美味しい。牧草ロール、ビート畑など田園風景が周りをとりまいている。15キロ過ぎ、伴ネットで知ったKさんが声を掛けてきた。Kさん?、大きな手術をされたKさんがここにいる。Kさんは55キロまで私の伴走をしたいという申し出があった。伴走のNさんと私はこの申し出を快く受け入れた。Kさんは、ブルーゼッケン(10回完走した人に与えられる)でゆっくりだが確実に走っている。伴走も何回もされていることがロープ越しによく分かる。Kさんは、自身の病気のこと、サロマ湖完走の秘訣、伴ネットの話題など多才である。そして、私に、完走まで決して諦めるなと意欲を植え付けてくれた。
 40キロ過ぎ、伴走者は本来のNさんへと替わり、着実な足どりで進んだ。54キロの緑館では、エイドで飲み物や食べ物を口にして、最短時間で走り抜けた。60キロ後半から疲れてきた。その後77キロ付近で寒さと朦朧感が襲ってきて歩き始めた。私の顔色をみて元看護婦のNさんが「飴をなめなさい」と忠告してくれた。程なく回復してきたが、79キロに差し掛かると、そこにいた走者から、あと80キロ関門閉鎖時間まで5分と告げられた。疲れた身体で5分はきつい。しかし、このまま諦めるのか?、いや、力を振り絞ってでもいけるところまでいってみるのだ。そんな判断は数秒もかからず、私の聞いているメーリングリストの声が頭を占領した。「視覚障害者はね、何によらず、必要以上に頑張らなければならないんだよ!」。そして何人もの伴走者の声援が聞こえてくるのだ。よし一度死んだ身だ、極限まで走り抜くぞ!と、全速力で走り出した。痛みも疲労感ももうない、分からないのかもしれない。どのくらい走っただろうか、関門員とおぼしき人からの「あと30秒」という言葉が聞こえてきた。間髪を入れずNさんからも「もう少しだよ」という上擦った声がした。「よし越えた!」。
 ヘナヘナとする身体に喜びが満ちてくる。
 ワッカの森を抜けるとほどなく、紺碧の海が視界全面に広がる。サロマの穏やかな海とオホーツクの青海原だ。うねうねとした道が彼方まで通じている。この道は10キロほど続いているゴールへの往復道である。自分と2、3時間前後の走者がいきあう。笑顔で互いをたたえ合い、心遣い、励ましあいのことばを忘れない。ここはランナーにとって、まさにゴールへの楽園ではないか。薄暗くなってきた。ゴールは間近である。疲れているが急がなければならない。ワッカの森を抜け、左に道を取り、ゴールにおどりこんだ。忘れ得ない思い出を刻んでくれたコースに深々とお礼、12時間56分の完走であった。
 サロマ湖よ、本当にありがとう。


タートルの会地域フォーラム2002in京都

テーマ:「見えにくうなって、きたんだけどな・・・」

見えなくては働けないの?いいえ見えなくても働けます。
多くの人が実際に仕事をしています。

知ってたら辞めんでよかったのに

日時:平成14年11月9日(土曜日)
    午前10時半(受付10時)から4時半まで

会場:ハートピア京都(電話075−222−1777)
   行事に関する問い合わせはご遠慮下さい。

交通:地下鉄烏丸線丸太町駅 すぐ5番出口
   京都駅からの所要時間7分
   9時半から11時までは改札に誘導員を配置しています。

内容(プログラム):
 10:40〜11:40
1 講演:「みんな一緒に はたらこうや」立命館大学教授中村正先生

昼食時
 モデルオフィスの実演をします。
 (拡大読書器・音声パソコン・携帯電話ほかを使って)

 13:00〜14:00
2 情報提供「復職・再就職の実状と取り組み」
  タートルの会副会長工藤正一さん

 14:00〜14:30
3 復職体験発表
  近江辰夫さん(マックスバリュー西日本(株)本社人事部勤務)

 14:30〜16:00
4 交流会
 また、夜は懇親会を会場近くで行います。

 別室にて 10:30から16:30
 個別相談を行います(事前受付要)

 個別相談内容
 A 復職・継続などの就労相談
 B 障害年金相談
 C パソコンなどの視覚補償機器相談
 D 高倍率ルーペ・拡大読書器・強力ライト・弱視眼鏡などのロービジョン相談

 なお、ロービジョン機器は昼食時には自由に見学できます。

 参加申し込みは
 京都ライトハウス  075−707−5880
10月1日から10月23日までの月曜日から金曜日
10時から16時まで
 申し込みの際以下の内容についてお答え下さい
 参加者氏名
 個別相談の有無(ABCDでお答え下さい。)
 9日昼食、9日懇親会、9日の宿泊、10日の京都観光
 詳しいことはタートルの会事務局まで
 TEL03−3351−3208/3188
 FAX03−3351−3189


<会からのお願い>

<お願い>

 会は会員の会費によって運営されています。年会費は5000円です。会費納入に積極的ご協力をお願いします。

<読書媒体について>

 会報が墨字版のみだったため必ずしも身近な情報源になっていなかったことを反省し、必要とする情報が必要とする人に、その人が求める媒体で届けられる準備をすすめてきました。このほど希望する読書媒体を発行する体制が一部整いましたので、次のなかから一つを選び事務局までメールか電話でご連絡ください。
 1.墨字のみ 2.メール 3.テープ 4.その他
 なお、墨字版は周囲に理解してもらう意味を込め、メールまたはテープを希望した場合であってもこれまでどおり送付します。
 また、交流会案内は郵送料節約の関係から「第4種郵便物扱い」を利用しているため、「盲人用」という表示を課せられております。これについて、「どうしてもやめてほしい」という方は併せて連絡いただければ別途対処したいと思います。

<お知らせ>

 連続交流会
●9月28日(土)14:00〜17:00
 講演:「甘えの成熟〜大人の依存法」
 講師:和田秀樹氏
 会場:日本盲人職能開発センター

●10月19日(土)14:00〜17:00
 「こんな仕事をしています!第3弾}

●11月9日(土)10:30〜16:30
 タートル地域フォーラム2002in京都
 テーマ:「見えにくうなってきたんだけどな・・・ ー 知ってたら、辞めんでよかったのに ー 」
 「講演と体験発表」(並行して相談会を行います)
 会場:ハートピア京都(地下鉄烏丸線丸太町駅)

<投稿を歓迎します>

 会員の皆様から気軽に投稿いただき、趣味、スポーツ、旅行、グルメ等々のできるだけ楽しい読み物を掲載していきたいと思っています。 たとえば、ダイビングやゴルフのこと、バリアフリー映画館の紹介とか副音声制作上の苦労話、あるいは海外旅行の見聞録等々、2500字以内でまとめていただけるとありがたいです。

<お詫び>

 前号(24号)「職場で頑張っています」欄の石田奈央子さん投稿記事のタイトルについて、お詫びと訂正をさせていただきます。
 投稿された記事にはタイトルはありませんでしたが、執筆者の了解を得ずにタイトルを付けて印刷してしまいました。執筆者に深くお詫び申し上げますとともに、皆様にはタイトルを削除していただきますようお願いいたします。
(事務局長・篠島永一)

中途視覚障害者の復職を考える会【タートルの会】会報
『タートル25』
2002年(平成14年)8月25日 編集
■編集 中途視覚障害者の復職を考える会 会長・下堂薗保
■事務局 〒160-0003 東京都新宿区本塩町10-3
     社会福祉法人 日本盲人職能開発センター 東京ワークショップ内
     電話 03-3351-3208 ファックス 03-3351-3189
     郵便振替口座:00130−7−671967
■turtle.mail@anet.ne.jp (タートルの会連絡用E-mail)
■URL=http://www.turtle.gr.jp/


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