第8回  墨字文章にどう対応していくか 情報提供  大橋 正彦 氏   石原 純子 氏  六川 真紀 氏  井上 直也 氏 開催日 2018年4月28日 ○司会  本日の勉強会を開催させていただきたいと思います。今日のテーマは仕事を行うにあたって、皆さん墨字と接する機会が多々あるのではないかと思うのですが、それをどのように工夫をしながら乗り越えているのか。  例えば、人によっては周りの人に読んでもらう。あるいは、スマートデバイスを使いテキスト化をして音声通訳をするとか、いろいろな工夫をされているかと思うのですが、そういった皆さんの持っている工夫を4人のパネリストにお願いして、それぞれ自分なりの工夫を話していただき、皆さんで質疑応答をして知識を共有していく形で、今日は進めていきたいと思います。いつもですと、講師が一人でその後に質疑応答という形ですが、今日は変則的な進行になります。 ○大橋(講演者)   こんにちは、大橋と申します。 よろしくお願いします。  私の職場での環境を、ここで皆さんにお伝えした方がいいと思いますので、そこから入ります。私は営業部の事務職の仕事をしています。  おかげさまで、うちの会社は、ペーパーレス化がかなり進んでいるので、それこそ給料明細までペーパーレス化されています。  ただ営業部の中では、お客様とのやり取りの中で紙の契約書等は、まだ沢山存在しますが、私の部署は現状6名で構成されていて、6名が全員でその部署に回された仕事をやるという状況です。ですから6人の中で、実際に紙を使う仕事というのは、私以外のメンバーが全部やってしまいます。  わたしの担当業務はほとんどペーパーレス化されていて、机の上には拡大読書器もあり、パソコンはもちろん、スクリーンリーダーを使っていますが、拡大読書器を使う頻度は月に1回か2回ぐらいです。  そんな状況なので、私が主に職場で使う墨字というのは、同僚とやり取りするメモと言えます。私は基本的に、お客様に電話を掛ける仕事が中心で、電話をかけ、交渉するのが主な仕事です。お客様とのやり取りをメモに取ったり、こちらからメモした内容をほかのメンバーに伝えたりする時のメモな訳ですが、実は、私は机の上にA4サイズのホワイトボードを4枚置いてありまして、仕事中は、ボールペンであったり、そういったものは一切使わず、ホワイトボード用のマーカーペンのみを使っています。ホワイトボードに、ささっと書いて、あとはパソコンでテキスト化してしまう状況です。  ただ、緊急の墨字が皆無な訳ではなく、先ほど言いましたが、月に一、二回程度ですが確かにそういうペーパーが回ってくる時もあります。そういった時に私は、まず全体の要旨はiPhoneのOCRソフトというアプリを使って、全体の内容をつかむことを努力します。その上で、細かい情報などの数字であったり、固有名詞や漢字については拡大読書器を使って一つ一つチェックをしています。  特に、表組されたようなものであったりすると、OCRで対応しきれず、拡大読書器で読むことになります。  ただ、一番最初に申しあげましたが、これは後半の皆さんとのディスカッションの中でも話題にしたいと思うのですが、ペーパーレス化を進めること自体が、やはり私たちの仕事を非常に楽にしていると思っているので、私は同じ部署の仲間の人たちに、気楽に頼める環境を作る努力を惜しまないようにしていますし、逆に同じメンバーが私に、「大橋さんこれ悪いけど嫌な客なので電話かけて」、という様に周囲の同僚も私に気楽に頼める様に心がけています。そういう環境を作ることが、多分墨字に対する一番最初にやっておくべきことかなと私は考えています。  実は私はこんないい環境で仕事をしているのですが、6月に異動を控えておりまして、新しいメンバー、新しい環境で新しい仕事をやる可能性があります。  またその時には、一から出直しかもしれませんが、周囲とのコミュニケーションを取り、私のことを聞いてくれたり、メンバーの言うことを私も手伝えたりするように、そういう努力をしていきたいと思っています。皆さんともそういうご意見の交換を後ほどしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上です。 ○司会 少し短かったので質問をお受けします。まず私からそういう気楽に頼める環境というのは、どの様に作ってきたのか、積極的にあなたからなのか、会社が、「皆さん大橋さんは視力が悪いのでお願いします」と言われたのか、それとも大橋さんの趣味のつながりから作ってきたのか、その辺はどうですか。 ○大橋(講演者) 会社が全体に号令をかける形で、指示を出していただくというのは、とても難しいことだと思います。たまたま私の場合は、非常に優秀な上司が一人いた時期がありまして、その人の意見で、自分の部署内でそういうワークシェアリングを構築することができました。それが今まで引き繋がれているという状況です。  ただ、私が非常に気を付けているのは、私以外メンバー全員が女性なので、私はメンバーを大好きになろうと思ってますし、彼女たちに何かしてあげられないかと努力をしています。そして、可愛い叔父さんと思ってもらえるといいと思っていて、同僚もそれぞれが、私に相談を持ちかけてきたりと、現在はいい環境ができているかと思っています。答えになっていますか。 ○石原(講演者) こんにちは、石原です。私の墨字の処理についてお話をさせていただきます。私は中心が見えにくい、いわゆる中心暗点という見えにくさを持っています。なので、文字を見たり書いたりすることがちょっと不便です。文字の大きさでいうと28ポイントぐらいの文字を、目から5、6pぐらいに近づけて見れば何とか数字や平仮名とか、簡単な漢字が確認できますが、ちょっと画数が多くなる文字は見えにくいです。  普段私が仕事で扱っている文章は、患者情報や、自分が行ったサポートについてのレポートであったり、社内で提案をする場合の起案書や、あとはいろいろな研修に行くので、報告書などの書類になります。私は周辺の視野が使えるので、音声と拡大の、今はやりの二刀流という形で文字処理をしています。  私が会社にいるときは、パソコンを使うことが多いのですが、パソコンにはスクリーンリーダーでPC-Talker(PCトーカー)とJAWS(ジョーズ)が入っています。仕事によって、スクリーンリーダーを切り替えて使っております。あとはZoomTextも併用しておりまして、入力はスクリーンリーダーを使っていますが、どうしても文字を確認したいときは、ZoomText(ズームテキスト)を立ち上げて文字の間違いがないか確認しています。墨字の文章を読ませるときですが、私はPC-Talkerを中心に使っているので、MyRead7(マイリード・セブン)を使っています。たまに認識が悪い部分に関しては拡大読書器を使って、その部分の文字の確認もしています。  あとは、院内で回ってくる文章なのですが、墨字で来ることが多く、その内容は研修の参加であったり忘年会などの出席についてなどで、持ってきた方が、私のデスクに来た時に、石原さんこういうのが来ていますよということで、その場で読み上げをしてくださり、そこですぐに答えられる内容であれば、その場で記載をしてもらう感じで処理をしています。  メモの取り方なのですが、私は中心が見えないので、ほぼスマートフォンかパソコンでメモを取っています。どうしてもそういう機器がない時には、罫線の入っていない白い紙を持ち歩いて、そこに太いボールペンで大きな字を書くというメモの取り方をしています。ここまでは皆さんがいつも行っているやり方だと思います。  決まった書式の文章に入力するときには、どうしてもそこにカーソルが当たらなかったり、あと文章の構成がどうなっているかわからなかったりするので、私は一度印刷をして、その文章のレイアウトを確認してから、画面拡大を使って入力するようにしています。  研修会にもよく出るので、PowerPoint(パワーポイント)のデータとか、紙でいろいろと資料をいただくのですが、そちらも当日行ってその場でみるということはできないので、予めいただけるものであれば、事前にいただいて読んでおくことをしています。  プライベートでもスマートフォンとかアイパッドを使っておりまして、こちらも拡大と読み上げの二刀流で使っています。それらの機器でも、OCRのアプリを使い、活字を読ませることが多いです。私が好きなOCRのアプリは「iよむべえ(あいよむべえ)」で、「iよむべえ」を多用し、いろいろなところに持って行き、この字は読むのか読まないかの実験をしていました。それで私が「iよむべえ」を使えてうれしかったのは、駅で出口の看板にカメラを向けたら、出口の文字をきちんと読んでくれたことです。「iよむべえ」はすごいなと感心しました。  他にOCRのアプリでよく使っているのは、Google翻訳というアプリです。こちらは無料でかなり精度が高くてきちんと読み上げるので、私は患者さんに最近はこのアプリを紹介することが多いです。  私は、一昨年に産業カウンセラーの試験を受けたのですが、見事一年目は失敗しました。それはなぜかというと、問題集を見ることができなかったからです。テキストデータとして手に入れられなかったので、問題集を拡大読書器でひたすら見るというやり方だったので、時間ばかりかかってなかなか勉強が進まない状況でした。私は主婦と仕事をしていますので、やはり効率よくやるということがポイントになります。そんな拡大読書器だけの勉強は、状況としてはよくなく、勉強は進まず一年目は失敗しました。日本点字図書館でやっているプライベートサービスというのがありまして、一年目の時も聞きに行ったのですが、その時は込み合っていて対応ができませんと断られたので拡大読書器で勉強をしました。二年目にもしつこくプライベートサービスのことを聞きに行きましたが、ちょっと無理と言われました。  日本点字図書館の方から、地元の点字図書館に相談をしてくださいと言われたので、地元の点字図書館に電話をしましたが、うちではちょっとできないので、別のところを紹介しますと言われて、紹介されたのが音ボラネット(オトボラネット)という団体でした。  この音ボラネットは、全くのボランティアで、音訳や私のように一般に出回っていない本をテキスト化してくれるサービスをしている団体です。こちらの方と何度かメールのやり取りをして、自分の希望する媒体でのデータをお願いしました。私の場合は、パソコンで音声で聞いたり、あとは見て確認をしたかったのでテキストでお願いしました。向こうにもいろいろとスケジュールがあると思いましたので、少し日にちに余裕を持って依頼し4か月か5か月ぐらい待ちましたけれども、夏には私の手元にテキストが届きまして、それから勉強を始めました。  やはり音声で聞くのは慣れているので、頭にはよく入りました。それで勉強の方も進んで、毎日毎日まきが出るということもなくそんなに苦労せず勉強ができました。今年度は見事に合格することができました。  今回この発表するにあたって、音ボラネットの方に、こういう情報を皆さんに提供してもいいですかということをお問い合わせしましたら、ぜひ、提供してくださいと言われましたので、今日ここで情報提供をさせていただきます。音ボラさんからのコメントでちょっと込み合っているのでご希望どおりの納期に間に合うかどうかわからないということと、ボランティアでやっていますので、必ずしも対応ができるとは限らないということを伝えてくださいと言われました。  この音ボラネットがテキスト化をするにあたって、株式会社ブックスキャンが協力していて、本のスキャンとPDF化を無償ボランティアでやってくれています。音ボラさんとブックスキャンで、タッグを組んで視覚障害者の読書を支援してくださる活動をしてくれています。以上です。 ○六川(講演者) 皆さんこんにちは、六川と申します。どうぞよろしくお願いいたします。大阪、福岡の方、どうぞよろしくお願いいたします。  私は、いま2人のお話があったのとは真逆で、視力の中心が残っています。なので、書類はルーペや拡大読書器とか強い老眼鏡を作ってもらい、それがあればだいたい読めます。その代わり視野が全くないので、むしろ仕事でデスクに向かってやるぶんには、すごく苦労しているというほどではないです。移動したりするときに全体の風景が見えづらく、連続に行動ができないのでそちらで苦労しています。  今日は仕事をしながら墨字に対して、どんな工夫をしているかということでお話させていただきます。幾つか便利グッズを自分でも考えて、尚且つ支援機器も取り入れながら仕事をしています。ほかの社員が使っているものとは違うパソコンの中にJAWS18.0(ジョーズ18.0)が入っています。そしてパソコンの左側に拡大読書器を入れてもらい使っています。拡大読書器の名称は、オニキスディスクZHBというもので、これは持ち歩きができないセッティングのものなのですが、持ち運びのできるものもあります。  いま皆さんにこの使用説明書を回したいと思います。それと同時に墨字を読むときにルーペを使っているのですが、これは全盲の方だとわからないと思うのですけれども、線引き状になっているルーペなのです。文字を横に当てたり縦に当てたりするとそこの文字が浮き上がって見えるものです。普通のまるいルーペだとなかなか焦点が合わないので、文字がどこかに行ってしまい、わかりづらくなってしまいます。こちらで固定すると文字がわかるのと、あと線引きのような状態にもなるので、わりとすらすら確認をすることができます。こちらも回しますので、皆さん写してみてください。  それと、高橋広先生から購入したものなのですが、これは全体が見えるルーペなのです。物忘れをしないように、全体を確認したりするときに使えるルーペです。こちらも回しますので見てください。  仕事をするうえで、まず机が白いので緑色のマットを置いてます。そして白い書類とのコントラストを付けています。使っているキーボードは、社員は白の台に黒の打つところで、私の場合は黒の台に白抜きのキーボードを使っています。とにかくコントラストを付けて、その所在を明らかにすることと、ブラインドタッチがあまり得意ではないので、ブラインドタッチができなくても白い文字の部分があれば打てます。  点字図書館で購入したシールをEnter部分などに貼って作業をしています。机のまわりにはライトを2つ置いていて明るくしています。いま会社の節電で、わりとどこの会社とか公共施設でも暗いと思うのですが、自分の周りの席はとても明るくして、目が疲れないように、作業がしやすいように仕事をしています。フォントは16〜20ぐらいで見えるので、パソコンそのものを150%〜175%ぐらいの大きさにして、そして横では拡大読書器を映して請求書とかの処理をすることが多く、かなり小さい字でも対応できます。ドルでの支払いもしているので、$の支払いだとカンマではなくカンマの後にセント000.00というようにカンマとピリオドを使ったりするので、その辺は拡大読書器とJAWSを使いながら目と耳で確認をしながら仕事をしています。  私は、会社に合理的配慮をしていただいたという経験がありまして、入った時はそんなに目は悪くなかったのですが、仕事をしていく年月が経っていくにつれて、見えづらくなり、通常のパソコンでは仕事ができないとか、迅速な行動ができなかったことで、かなり悩みました。  産業医を通して会社に自分の申し出を訴えて、ジョーズで音声パソコンの訓練を受けさせてもらうこと。それから拡大読書器やジョーズを導入してもらうことや机のまわりを明るくしてもらうこと。そして、皆さんに私の病気をきちんとお伝えして、リーダーから部署の全員に私の目の状態はこうなので、六川を皆さんでサポートしましょうというメールを流してもらいました。  私も今回4月に人事異動がありまして、今まで通勤が楽な環境にいたのですが、いま荻窪勤務になりまして、毎日の通勤に苦労をしています。歩行訓練士さんにもこれは大変だねと言われるぐらい、緊張して通っている状態です。そこでも社員に、自己紹介をするときに、私は目がこの状態なので、できることとできないことを明確にお話して、できることはやります。できないことはサポートをお願いしますということを最初から言いました。  そうすると皆さんもわかってくれるのです。できるかなと、頑張ってやろうとするのですが、できなかったことも考えてできないことは最初からあきらめて、そしてできることは、仕事に貢献できるように頑張りますということをきちんとお伝えをしています。  ノートは、私は文字は自分の肉眼で見えます。フェルトペンは見えるのですが、ボールペンとか鉛筆では、自分の書いた字も相手からもらったものも全くわからないので、ラッションペンを使っています。そのラッションペンも、キャップを外すキャップがどこに行ったか分からなくなったり、机の中でごろごろしている状態なので、グリップ式のペンを使って文字を書いています。  あと、石原さんからも試験のことを言われましたが、私の場合は、生命保険の会社に勤めていまして、前職は銀行のフィナンシャルプランナーをしていました。複数の資格試験を受けてきました。生命保険の試験を受けるときは、協会に電話をして、どうしてもこの試験を受けたいのですが、目が見えづらいので何とか配慮をしてもらえませんかとお願いをしましたら、それは国家試験とかではなかったので、協会のほうで、A4マークシートの答案用紙を墨字でA3に拡大してくれまして、試験を受けました。  その試験は、ものすごく人数の多いところでやるのですが、1人だけとても明るいライトの下で受けさせていただきまして、その試験も受かることができました。自分で悩むよりも誰かに聞いて、配慮があれば応えてくれることに対して、こちらも一生懸命応えますということで、頑張って試験を受けるということをやってきました。  CFPはフィナンシャルプランナーの1級なのですが、2回受験したのですが、それは見事に落ちてしまいました。音声の対応がまだされていないので、それは自分には無理だなということで諦めました。これからも、試験は音声で対応や、協会にお願いすれば、文字を大きくしてくれたり配慮してくれるところが、まだあると思うので、まず何か一歩行動を起こして、わからないことはいろいろなところで情報を聞いて実行することが、大切だと思っています。以上です。 ○井上(講演者) それでは、皆さんこんにちは、大阪・福岡の皆さんこんにちは。井上と申します。よろしくお願いいたします。私は両目とも網膜剥離で全盲ですので、基本的に読み上げ一本で仕事をしています。仕事はiPhoneやiPadの出張講師をフリーでやっています。なので、基本的に私の仕事環境は、ペーパーレスです。メールでもらって、メールで回答をすることがほとんどなのです。広告とか見積もりの事務作業に関しては、どうしても目が必要な場合があるときは、最近そういうところではちょっと苦しいと思っています。たまにお手伝いしてくださる方に、ちょっと目を借りたりということがあります。  OCRのお話もされてしまったので、私どうしようかなというところなのですが。私も基本的に紙をもらった時に、セミナーとか講演に参加した時には、できれば事前に墨字かテキストで頂くことをお願いしています。墨字で頂いた場合には、携帯のiPhoneでOCRをかけるような仕込みをします。全盲者がOCRの使い方で、大変なところは物理的に写真を撮るということで、目を使う作業になります。そして撮った写真をアルバムの中で管理することの二大テーマになります。  まず撮影をするとなると、OCRの台とかいろいろなスタンドも出ています。私の場合は、ブラインドでのOCRの使い方を教えてくれた先生がいるのですが、私の場合は徹底的に体に叩き込まれました。だいたい、紙から30cm垂直水平にあげてシャッターを切れば、A4は収まるんだよと言われました。いまiPadの補助が早かった八王子の教室は、アナログでみんなの体に叩き込むような作業をしています。  それができると、スタンドもいらずに、バシャバシャと出先でも撮れて、すごく今は役立っています。iPhoneのボイスオーバー(Voice-Over)で、OCRがどのようなものというのは、多分ここに参加されている方はご存じだと思います。  便利な機能が一つありますので、それを簡単にご紹介したいと思います。ボイスオーバー(Voice-Over)を使っていると、カスタムラベルというものが使えます。これは何かと言いますと、その読ませたいものの読む文言を変えられるのです。例えば、NHKのラジオアプリのラジルラジルというアプリ名なのですが、アプリで落としてiPhoneでアプリを選んでいくとNHKラジオと言います。これで混乱してしまうなら、表示はNHKラジオと呼んでいるのですが、それをラジルラジル読めと、上から付箋を貼るようなイメージですかね。こう読めと仕込むことができます。  それを写真で上からカスタムラベルを貼り付けることができます。そうすると、いまiPhoneの写真だと何月何日どこで、ものによっては誰と一緒に写っているみたいな情報を読み上げるのです。その後にタートル会議資料1とか2とか、写真を撮ったものに対してタイトルが付けられます。そのタイトルを先にもらった資料を、とにかく事前に写真を撮ってしまって、あとは当日の進行に合わせて、OCRをその場で写真を撮るのではなく、アルバムの中から、OCRをかけるものをピックアップしてかけていく。  私がカスタムラベルと出会う前は、結局仕込んでいったのですが、どれがどれだかわからなくなってしまい、もういいやと諦めたのですが、それが今なくなり、すごく便利です。このカスタムラベルはOCRだけではなく、フェイスブックとかラインで写真を送ることにも使えますので、皆で旅行に行ったときに、集合写真を自分の携帯でも写真を撮ってというのをこれからは言えるのではないですか。自分は見えないからいいのではないかと諦めていましたが、それをみんなで共有することができるのではないかと思います。私はこのカスタムラベルの方法は有効だと思います。  あともう一つ、仕事中や移動中のメモなのですが、私も石原さんに近いやり方で、そのままiPhoneを立ち上げてポチポチ打ちます。漢字変換の暇がなければ、自分がわかればいいという感じで行っています。一人とかで思いついたときは、箇条書きのようにボイスメモを使いICレコーダーのように、ボイスレコーダーのアプリを使い、自分の声をメモする。あとはメモのアプリを使い、シリで音声で文字化させるのに箇条書きのような感じでメモをして、帰ったらパソコンのトゥドゥリストみたいのに落とし込むことをしています。  いますごく、去年のサイトワールドからリボツーの話が盛り上がっていますが、iPhoneのテンキーキーボードのブルートゥースですが、ガラ系を半分に折ったキーボードが出たという感じなのです。それが今すごく流行っていて、なかなかいいお値段がするようです。私がやっているのは、iPadと折り畳みのキーボードで3千円ぐらいのブルートゥースキーボードで、量販店でも売っているのをカバンの中に入れておいて、セミナーの時に自分でメモを取る時は、キーボードだけを出してメモを取っている。iPadはカバンの中で、音声は無線のイヤホンで片耳で拾って、かたかたとメモをしている。私の状況がわからない人は、パソコンのキーボードを持ってきて練習をしている人にしか見えないです。  すごく便利で、私もノートパソコンを買ったときにモニターをこわしてキーボードだけを持ち歩けないかなと思ったことがありました。それに限りなく近いような感じで使っています。とりあえず私からはこんなところです。